群馬県、女子のデジタル進路を保護者と考える 男女賃金差の縮小へセミナー

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この記事のポイント

1.群馬県は10月8日、「MAITSURU×tsukurun Project!」の第1回保護者向けセミナーを対面・オンラインで開催する。
2.本格的な進路選択前の女子中高生と保護者にデジタル分野の仕事を伝え、女性デジタル人材の育成、就労、男女間賃金格差の縮小につなげる事業。
3.2026年4月から女性活躍推進法が改正され、男女間賃金差異の公表義務は常時雇用101人以上の事業主まで拡大している。

群馬県の令和8年度「MAITSURU×tsukurun Project!」第1回保護者向けセミナー

女子中高生だけでなく「保護者」を対象に

群馬県は2026年10月8日午後6時30分から8時まで、「MAITSURU×tsukurun Project!」の第1回保護者向けセミナーを開催する。対面会場は前橋市のJOMOスクエアで、オンラインでも参加できる。共愛学園前橋国際大学デジタル共創学部の渡辺晃輔准教授と、株式会社両毛システムズの若手女性従業員が登壇する予定だ。参加費は無料で、申込期限は10月4日となっている。

「MAITSURU×tsukurun Project!」は、本格的なキャリア選択前の女子中高生と保護者にデジタルスキルを活用した仕事を伝え、女性デジタル人材の育成から就労までを一体的に支援する群馬県の事業である。県は目的として、女性のデジタル分野への就労促進に加え、男女間の賃金格差の解消を明記している。今回のセミナーは女子中高生本人ではなく、未就学児から大学生・大学院生までの子どもを持つ県内在住の保護者を広く対象としている。

進路選択だけでは賃金差は説明できない

女子がデジタル分野を進路の選択肢として知る機会を増やすことは、職業選択の幅に関係する。ただし、男女間賃金差異は進学先や職種だけから生じるものではない。採用区分、勤続期間、管理職比率、非正規雇用の割合、育児や介護による就業中断など複数の要素が影響するため、「女子をIT分野へ増やすこと」と「賃金格差を解消すること」を同一の課題として扱うことはできない。

この点で2026年4月1日の女性活躍推進法改正は、MAITSURU事業とは別の側面から企業の構造を可視化する制度となる。従来、男女間賃金差異の情報公表が義務付けられていたのは常時雇用301人以上の事業主だったが、改正後は101人以上まで対象が拡大した。女性管理職比率についても101人以上の事業主に公表が義務付けられている。

固定的な「向き・不向き」を進路に持ち込まない

デジタル分野に限らず、「男性向きの仕事」「女性向きの仕事」と性別から適性を決める固定的性別役割分担意識は、本人の能力や希望とは別の基準で進路の選択肢を狭める場合がある。群馬県が女子中高生だけでなく保護者にも情報を提供する今回の設計は、進路決定前の段階でデジタル分野の仕事内容やキャリアを具体的に知る機会を設けるものだ。

今後の検証では、セミナー参加者数だけでなく、女子中高生が県内のデジタル人材育成講座へどの程度参加し、その後の進学・就労につながったかを追えるかが課題となる。群馬県のMAITSURUプロジェクトが「育成から就労まで一体的に支援する」と掲げる以上、進路選択の段階と労働市場に入った後の双方を確認する必要がある。

出典

群馬県「令和8年度『MAITSURU×tsukurun Project!』第1回保護者向けセミナー」
URL: https://www.pref.gunma.jp/site/maitsuru/776270.html

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