解雇・賃金・パワハラ相談、奈良県労働委員会が9月10日開催

この記事のポイント

1.奈良県労働委員会が9月10日に労働相談会、9月8日14時まで事前予約
2.労働者だけでなく労働組合と事業主も対象、解雇・賃金・パワハラなどを相談可能
3.全国の総合労働相談は119万8,010件で、相談から「あっせん」へ進む公的な紛争解決ルートもある

奈良県の労働相談会

奈良県労働委員会は2026年9月10日、解雇、賃金問題、パワーハラスメントなどを対象とする労働相談会を開く。対象は県内在住・在勤の労働者、県内に事務所がある労働組合、県内に事業所がある事業主。事前予約制で、9月分の申込期限は9月8日14時となっている。相談会は毎月開催されており、労働者側だけでなく使用者側も利用できる点が特徴だ。

労働委員会は、労働基準監督署や裁判所とは役割が異なる。奈良県労働委員会には、労働組合と使用者の争議を扱う調整、個々の労働者と使用者の紛争を扱うあっせん、不当労働行為の救済という制度があり、これとは別に労働相談も行っている。個別労働関係紛争のあっせんでは、公益委員、労働者委員、使用者委員から各1人、計3人が当事者双方の主張を聞き、争点を整理して話し合いによる解決を支援する。正社員だけでなく、パート、アルバイト、派遣労働者も対象となる。

相談とあっせんを混同しないことも利用上のポイントになる。9月10日の相談会は、まず専門家に事情を整理してもらう入口であり、相談しただけで相手方に命令が出たり、賠償額が決まったりする制度ではない。奈良県の案内では、労働法規違反の是正を求める場合には労働基準監督署への相談を案内している。紛争の内容によって、労働委員会、労働基準監督署、労働局の総合労働相談、裁判所など、適切なルートが異なる。奈良県のQ&Aでは、あっせんは非公開で秘密が守られるとされ、職場外の公的機関に事実を持ち込める仕組みとなっている。

厚生労働省が2026年7月に公表した2025年度の個別労働紛争解決制度の施行状況では、全国の総合労働相談は119万8,010件に達し、18年連続で100万件を超えた。民事上の個別労働関係紛争では「いじめ・嫌がらせ」が5万5,614件で14年連続最多だった。ここでいう「いじめ・嫌がらせ」と、労働施策総合推進法上の職場のパワーハラスメントは集計上同一ではないが、職場の対人関係をめぐる相談需要が高水準にあることは読み取れる。

労働トラブルでは、配置転換や賃金変更、継続する叱責など、問題が表面化した段階から日時や説明内容を整理しておくことが、後の事実確認に役立つ。使用者側にとっても相談会は、対応方法を公的機関に確認する入口となる。奈良県労働委員会の9月相談会は9月8日14時が締切であり、相談後に必要となる手続も含めて利用制度を確認できる。

出典

奈良県「労働相談会を開催します!」
URL: https://www.pref.nara.lg.jp/n176/p032016.html

奈良県労働委員会「個別労働関係紛争のあっせんに関するQ&A」
URL: https://www.pref.nara.jp/secure/188518/2003_QA.pdf

厚生労働省「令和7年度個別労働紛争解決制度の施行状況」
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/newpage_00235.html

人権ニュース編集部

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