横須賀市の児童虐待相談997件 警察経由が64%、心理的虐待増

この記事のポイント

1.横須賀市児童相談所の令和7年度児童虐待相談受付件数は997件で、前年度から98件増えた。
2.相談種別では心理的虐待が641件、64.3%で最多となり、前年度から133件増加した。
3.経路別では警察からの相談・通告が644件、64%を占め、前年度比147件増となった。

横須賀市の児童虐待

横須賀市民生局こども家庭支援センター児童相談課は6月1日、令和7年度の横須賀市児童相談所における児童虐待相談受付状況を公表した。受付件数は997件で、令和6年度の899件から98件増えた。令和3年度の790件、令和4年度の877件、令和5年度の872件と比べても、直近5年間で最も多い水準となった。

相談種別では、心理的虐待が641件で最も多く、全体の64.3%を占めた。前年度の508件から133件増えている。身体的虐待は158件、ネグレクトは187件、性的虐待は11件で、いずれも前年度を下回った。市は、児童の面前での夫婦げんか等による心理的虐待が最も多いと説明している。

学齢別では、小学生が342件で34%、幼児が303件で30%、中学生が166件で17%、中学卒業以上が122件で12%、乳児が64件で7%だった。主たる虐待者別では、実母が461件、実父が437件で大半を占め、実父以外の父が62件、その他が36件、実母以外の母が1件となった。家庭内で起きる心理的虐待は、子ども本人が被害を言語化しにくい場合もあり、周囲の発見経路が実務上の鍵になる。

経路別では、警察からの相談・通告が644件で最多となり、全体の64%に達した。前年度の497件から147件増えており、増加分全体を大きく押し上げた。近隣知人は99件、その他は98件、学校等は64件、家族親族は57件だった。医療機関は16件、子ども本人は12件、児童福祉施設は7件にとどまり、福祉事務所、児童委員、保健機関はいずれも0件だった。

児童虐待対応は、子どもの安全確保に加え、家庭内で傷つけられない権利、安心して育つ権利を守る行政実務である。心理的虐待が6割を超え、警察経由が6割を超えた今回の数字は、暴力や夫婦間トラブルが表面化した時点で、子どもの受ける影響を児童相談所につなぐ流れが強まっていることを示す。一方で、学校等や保健機関など、日常的に子どもや家庭と接する経路からの把握が少ない点は、早期支援の設計で確認すべき材料となる。

横須賀市は、児童虐待の早期発見を目指し、警察や学校等との連携を深めることで、重篤化する前に支援を開始していると説明した。問合せ先は、横須賀市小川町16番地はぐくみかん3階の民生局こども家庭支援センター児童相談課。令和7年度の997件を、警察、学校、医療機関、地域関係者とどう共有し、家庭への支援に結び付けるかが、横須賀市児童相談所の次年度対応の焦点となる。

人権ニュース編集部

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