1.三重県は6月4日、第2回三重県差別解消調整委員会を開く。
2.議題は「みえ県民1万人アンケート」設問16の県職員採用に係る申立て。
3.申立て事案を扱うため、会議は条例施行規則に基づき非公開で行われる。

三重県は6月4日午後1時30分から、令和8年度第2回三重県差別解消調整委員会を三重県人権センターで開く。会場は津市一身田大古曽693-1の同センター3階特別会議室。終了予定は午後3時30分。県環境生活部人権課人権班が5月29日に開催を知らせた。
議題は、「みえ県民1万人アンケート」設問16(県職員採用について)に係る申立て。三重県は、具体的な申立て内容や関係者の属性、申立ての経緯を公表していない。差別解消調整委員会は、「差別を解消し、人権が尊重される三重をつくる条例」に基づき、申立て事案について調査審議する機関とされる。
会議は非公開で行われる。県は理由として、申立てがあった事項について調査審議するものであり、個人情報等を含む事項を取り扱うためとしている。根拠として示された同条例施行規則第18条は、調整委員会の会議を非公開とし、ただし調整委員会が認めたときは公開できると定めている。
三重県の条例は、既存の「人権が尊重される三重をつくる条例」を全部改正し、令和4年5月19日に公布・施行された。県は同条例について、不当な差別の解消に向けた取組を一層強化するためのものと説明している。今回の委員会は、条例が掲げる理念を、個別の申立て手続の中でどう扱うかという制度運用上の場面に当たる。
人権上の論点は、申立人や関係者のプライバシーを守りながら、行政の採用に関わる差別の疑いをどのように審議するかにある。採用をめぐる問題は、応募者の職業選択や社会参加に直結する。一方で、個別事案を過度に公開すれば、申立てをためらわせる要因にもなり得る。非公開審議は、手続の透明性を犠牲にする面を持つが、申立て制度を利用しやすくするための保護措置でもある。
県職員採用という行政自身の領域が議題となる点も見逃せない。差別解消の制度は、民間や県民への啓発だけで完結しない。三重県差別解消調整委員会が、6月4日の会議で「みえ県民1万人アンケート」設問16に係る申立てを審議することは、県の人権施策が県行政の手続にも及ぶことを示す事例となる。

