徳島県、医療カスハラ研修 10月の事業主義務化後に実務対応

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この記事のポイント

1.徳島県は11月11日、医療機関の管理者、窓口担当者、人事総務担当者らを対象にカスタマーハラスメント対策研修を開催する。
2.改正労働施策総合推進法により、2026年10月1日からカスハラ防止措置がすべての事業主の義務となった。
3.厚生労働省の指針は、正当な苦情や障害者による合理的配慮の申出をカスハラと扱わないよう明記しており、医療従事者保護と患者の権利を切り分ける必要がある。

徳島の医療関係者向け「カスハラ対策研修会」

徳島県は2026年11月11日午後7時から9時まで、「徳島県医療勤務環境改善のための研修会(カスハラ対策)」を開催する。対象は医療機関の管理者、窓口担当者、人事総務担当者などで、会場とWebの双方で参加できる。これとは別に10月7日から21日にかけ、外国人雇用、同一労働・同一賃金、就業規則を扱う「医療現場の働きやすい職場づくりセミナー」も3回実施する。

10月1日からカスハラ対策は全事業主の義務

2025年改正の労働施策総合推進法は、顧客等からの著しい迷惑行為への対応を事業主の雇用管理上の義務とし、2026年10月1日に施行された。医療機関も例外ではなく、患者や家族から暴力、脅迫、著しい暴言などを受ける職員の安全を、個々の職員の対応力だけに委ねない体制が必要となる。厚生労働省も医療従事者向けに、患者や家族からの暴力・ハラスメントについてスタッフ用・管理者用の研修教材を用意している。

患者の正当な申入れまで「カスハラ」にしない

医療現場では職員保護と同時に、患者が医療内容や接遇について意見を伝える権利との区別が欠かせない。厚生労働省のカスハラ防止指針は、顧客からの苦情すべてがカスハラではなく、社会通念上許容される正当な申入れは該当しないと明記する。障害者が差別的取扱いをしないよう求めたり、社会的障壁を取り除く合理的配慮を申し出たりすること自体もカスハラではない。

この区別を誤ると、職員の安全を守る制度が、患者からの正当な苦情や障害者の権利行使を抑える手段になりかねない。逆に、医療だから仕方がないとして職員への暴力や人格否定を放置することも制度趣旨に反する。行為の内容、要求の妥当性、手段・態様を分けて判断し、必要に応じて複数職員で対応するなど組織的な基準を準備することが必要となる。

徳島県の11月研修は、法施行から約1か月後に開かれる。参加医療機関が、患者対応方針、職員の相談ルート、警察等との連携、正当な申入れとの線引きを実際の院内規程へどう反映するかが、改正法施行後の医療現場を検証する材料となる。

出典

徳島県「医療関係者向け『カスハラ対策研修会』及び『働きやすい職場づくりセミナー』」
URL: https://www.pref.tokushima.lg.jp/med/categoryMedical/seminar/7316356

厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku06/

厚生労働省「医療現場及び訪問看護における暴力・ハラスメント対策」
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38493.html

厚生労働省「カスタマーハラスメント防止指針」
URL: https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=75ac0814&dataType=0&pageNo=1

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人権ニュース編集部

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