1.姫路市が9月27日と10月4日、男性の育児休業とパートナーとの子育てを考える2回講座を開催
2.男性の育児休業取得率は2024年度40.5%まで上昇し、政策課題は取得の有無から家庭内の共同養育へ広がる
3.会場50人に加えてZoom参加を無制限とし、一時保育も設けて子育て当事者の参加経路を確保する

姫路市男女共同参画推進センター「あいめっせ」は9月27日と10月4日、「イクメンから共育へ!―パートナーと共に考える子育て―」を開催する。第1回は子育てを取り巻く環境と育児休業、第2回はワークシートを使ってパートナーと育てるあり方を考える。講師は大阪教育大学教授で、NPO法人ファザーリング・ジャパン元顧問の小崎恭弘氏。会場参加は50人、Zoomは定員を設けず、受講料は600円となる。
講座名にある「イクメンから共育へ」という変化は、国の政策用語とも重なる。厚生労働省の雇用均等基本調査では、男性の育児休業取得率は2023年度の30.1%から2024年度には40.5%へ上昇した。政府は2030年に85%という目標を掲げ、「共働き・共育て」や「共育(トモイク)プロジェクト」を進めている。男性が育休を取得すること自体を例外的な行動として扱う段階から、父母双方が仕事と育児を担う制度設計へ政策の焦点が移っている。
ただ、育休取得率だけでは家庭内の負担分担は測れない。休業を取ったかどうかと、日常的な食事、送迎、家事、子どもの病気への対応、予定管理などを誰が担っているかは別の問題だからだ。姫路市が第2回を「男性の育児」ではなく「パートナーと共に考える子育て」とし、具体的なワークを組み込んだ点は、この違いを扱う構成になっている。固定的な性別役割分担意識や、家事・育児といった無償労働の偏りを考える入口にもなる。
参加方法も講座のテーマと関係する。会場50人に対しオンライン参加には定員を設けず、満1歳から就学前までの一時保育を1人1回300円で用意する。子育てをテーマとする講座に、子育て中の人が参加しにくい設計では啓発の対象と実態がずれるため、Zoomと保育の併用はアクセス面で実質的な意味を持つ。
姫路市の2回講座が扱うのは、男性が「育児を手伝う」ことではなく、パートナー間で養育責任をどう共有するかという問題である。男性育休の取得率が4割を超えた段階だからこそ、取得率の先にある家庭内の分担まで扱えるかが「あいめっせ」の講座内容を評価するポイントになる。
姫路市「イクメンから共育へ!―パートナーと共に考える子育て―」
URL:https://www.city.himeji.lg.jp/kurashi/0000033645.html
厚生労働省「育児休業制度特設サイト」
URL:https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/ikuji/
厚生労働省「『共働き・共育て』を推進」
URL:https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/saiyou/tokusetsu/seisaku/kokin/
固定的性別役割分担意識
URL:https://jinken-news.com/glossary/fixed-gender-roles/
アンペイドワーク
URL:https://jinken-news.com/glossary/unpaid-work/

