企業のジェンダー平等、商品・スポーツ・寄付で4社が連携

この記事のポイント

1.プラン・インターナショナル・ジャパンは、企業が商品販売やイベント、寄付を通じてジェンダー平等を支援する4社の事例を紹介した。
2.シチズン時計、MIC、ALDO、プレステージ・インターナショナルが、商品や顧客参加、スポーツなどを国際協力へ接続している。
3.社会貢献活動と、自社の男女賃金差や管理職比率、サプライチェーン上の人権尊重は別の課題であり、企業評価では双方を見る必要がある。

企業によるジェンダー平等推進に向けた取り組み事例4選

公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンは2026年8月31日、企業によるジェンダー平等の取組として、シチズン時計株式会社、MIC株式会社、ALDO株式会社、株式会社プレステージ・インターナショナルの4社の事例を紹介した。女性や女の子を対象とした国際協力を、寄付だけでなく商品、イベント、顧客参加、スポーツなど企業活動の異なる接点に組み込んだ事例としてまとめている。

シチズン時計では女性向け腕時計ブランドを通じた支援、MICでは商品販売などと国際協力の連携、ALDOではイベントへの協賛、プレステージ・インターナショナルでは女子スポーツやチャリティー活動との接続が紹介されている。支援団体へ資金を拠出するだけではなく、消費者や従業員が商品購入や社内外の活動を通して参加する設計を採ることで、ジェンダー課題に触れる人を広げる狙いがある。

ただし、社外への社会貢献活動と、企業自身の雇用環境における男女平等は分けて確認する必要がある。女性活躍推進法の改正により、2026年4月からは常時雇用する労働者101人以上300人以下の企業にも、男女間賃金差異と女性管理職比率の公表が拡大した。301人以上の企業についても情報公表が強化されている。海外の女の子を支援する活動を行っていることだけで、自社内の男女格差が解消していると評価できるわけではない。社会貢献と雇用管理は、それぞれ別の指標で確認する必要がある。

国連「ビジネスと人権に関する指導原則」は、企業に対し、自らが引き起こす人権への悪影響だけでなく、取引関係によって事業・製品・サービスと直接結び付く悪影響についても対応を示している。寄付や啓発活動はプラスの社会的効果を生み得るが、人権尊重責任そのものを代替するものではない。4社の取組を企業が参考にする場合も、支援金額やキャンペーンの回数だけでなく、自社の採用、賃金、昇進、ハラスメント対策、調達先でのジェンダー課題を同時に確認することで、CSRと人権尊重責任の違いが明確になる。

出典

プラン・インターナショナル・ジャパン「企業ができるジェンダー平等への取り組み」
URL:https://www.plan-international.jp/news/20260831_info-127/

厚生労働省「女性活躍推進法特集ページ」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091025.html

国連人権高等弁務官事務所「Guiding Principles on Business and Human Rights」
URL:https://www.ohchr.org/sites/default/files/Documents/Publications/GuidingPrinciplesBusinessHR_EN.pdf

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人権ニュース編集部

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