ReBit、複合する「働きづらさ」扱う就労講座 LGBTQ・障害の開示もテーマ

この記事のポイント

1.ReBitの就労移行支援事業所「ダイバーシティキャリア」が9月17日、無料オンライン就労講座を開く。
2.LGBTQ、HIV陽性、うつ、適応障害、発達障害など複数の背景が重なる場合の仕事選びや職場への開示を扱う。
3.障害者雇用促進法は職場での差別禁止と合理的配慮を定めており、「何をどこまで伝えるか」は就労上の権利にも関係する。

LGBTQ、HIV+、うつ・適応障害・発達障害など。いくつもの「働きづらさ」が重なる私に合う仕事や職場はどう探す?―福祉の専門職と考える就活・就労

認定NPO法人ReBitが運営する就労移行支援事業所「ダイバーシティキャリア(DCC)」は9月17日、LGBTQ、HIV陽性、うつ、適応障害、発達障害など、複数の背景や困難が重なる人の就職・転職・復職をテーマに無料オンラインイベントを開く。午後6時30分から7時10分までZoomで行い、本人だけでなく家族や支援者も参加できる。

講師はダイバーシティキャリア管理者・サービス管理責任者の矢島竜也氏。社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士の資格を持つ。イベントでは「自分に合う仕事や職場を何を基準に選ぶか」に加え、LGBTQであることや障害について「職場にどこまで伝えるか」という実務的な問題を扱う。参加者には後日行われる個別相談会の優先予約枠も用意する。

職場への開示は、単純に「伝えるべきか、隠すべきか」という二択では整理できない。障害については、障害者雇用促進法が募集・採用や賃金、配置などで障害を理由とした差別を禁止している。募集・採用時や就労後には、本人からの申出などを通じ、過重な負担とならない範囲で必要な合理的配慮を行うことも事業主の義務となっている。どのような配慮が必要かを職場と調整する場合、本人が何を伝えるかという判断と制度利用は密接に結び付く。

LGBTQに関する情報、障害、疾病に関する情報は、本人にとっていずれも慎重に扱いたい個人情報になり得る。しかも複数の困難が重なる場合、「障害の相談」「性的指向や性自認の相談」「就職相談」を別々の窓口で説明し直すことが負担になるケースも考えられる。今回の講座が複数の背景を分断せず、働き方、職場選び、開示を一つの就労課題として扱う点は、従来の属性別支援とは異なる部分だ。

ただし、LGBTQであること自体を障害や疾病と同列に扱うべきではない。今回のテーマは異なる属性を同一の問題とみなすものではなく、異なる事情が同じ人の就労場面で重なる場合を扱う。ダイバーシティキャリアは40分間のオンライン講座と個別相談を組み合わせ、本人が望む働き方を整理する機会を設ける。

出典

認定NPO法人ReBit「LGBTQ、HIV+、うつ・適応障害・発達障害など。いくつもの『働きづらさ』が重なる私に合う仕事や職場はどう探す?」
URL:https://rebitlgbt.org/news/17385/

厚生労働省「労働条件・職場環境に関するルール 障害者への差別の禁止と合理的配慮の提供」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouseisaku/chushoukigyou/joken_kankyou_rule.html

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、裁判所、企業、公益団体、国際機関などが公表する一次情報を確認し、差別、子ども、障害者、高齢者、教育、福祉、司法・制度、外国人、ビジネスと人権などに関するニュース、制度解説、独自調査を発信しています。記事では出典を明示し、事実関係を確認したうえで、関連する法制度や統計、過去の経緯などを参照しながら、人権上の論点や社会的背景を整理しています。

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