1.アムネスティ日本がテレビ局に、猛暑などの異常気象と気候変動を関連付けて報道するよう求めるオンライン署名を実施している。
2.署名は8月末までで、8月13日時点の賛同は1,508筆となった。
3.気象庁も2025年夏の記録的高温について、地球温暖化がなければほぼ発生し得なかったとの分析を示している。

公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本は、猛暑などの異常気象について気候変動との関係を伝えるようテレビ局に求めるオンライン署名「猛暑は人災 テレビで気候変動を報道して!」を実施している。署名期間は8月末までで、8月13日時点の賛同数は1,508筆。テレビのニュースや情報番組で異常気象と気候変動を関連付けること、可能な範囲で化石燃料燃焼に触れること、気候変動の緩和策・適応策を継続的に扱うことなどを要請している。
ここでは、科学的な事実と、アムネスティがテレビ局に求める編集方針を分けて考える必要がある。「猛暑と地球温暖化には関係がある」という点については、公的な気象分析にも根拠がある。気象庁によると、日本の2025年夏の平均気温は統計を開始した1898年以降で最も高く、2023年、2024年に続いて3年連続で過去最高となった。8月5日には群馬県伊勢崎市で41.8度を記録。気象庁は2025年夏の記録的高温について、地球温暖化がなかったと仮定すれば「ほぼ発生し得ない」と分析している。
他方、ニュース番組がどの程度化石燃料政策まで扱うべきか、どのニュースを優先するかは、科学的因果関係そのものとは別の編集・政策上の議論になる。アムネスティは、猛暑を生命や健康への権利に関わる問題と捉え、気候変動の原因と政策対応まで報道するよう求めている。したがって署名の主張を紹介する際には、「猛暑と温暖化の関係が科学的に確認されていること」と、「テレビ局に特定の報道量や論点を増やすよう求める運動」を混同しないことが重要だ。
暑さを個人の水分補給や冷房利用だけの問題として扱えば、気温上昇を生む構造的な要因や、行政・企業による適応策が見えにくくなる。逆に、個々の猛暑事象をすべて単一原因で説明することも正確ではない。アムネスティ日本の署名は、異常気象報道の中で気候変動との因果関係をどのような根拠と頻度で説明するべきかという、報道のあり方そのものを議題にしている。8月末の終了時に賛同数だけでなく、テレビ各局が要請にどう対応したかまで確認する必要がある。
アムネスティ・インターナショナル日本「猛暑は人災!『猛暑と気候変動を結びつけて報道して』テレビ局に市民の声を届けるオンライン署名を開始」
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000150.000005141.html
気象庁「気候変動監視レポート」
URL:https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/monitor/
