参天製薬がサステナビリティレポート2026 国内従業員の人権リスク評価を開始

この記事のポイント

1.参天製薬が「サステナビリティレポート2026」の日本語版と英語版を公開した
2.2025年度までの環境、医療アクセス、人材、人権などの活動を掲載している
3.国内従業員を対象とした人権デュー・ディリジェンスの運用開始を報告した

参天製薬株式会社の「サステナビリティレポート2026」

参天製薬株式会社は8月3日、「サステナビリティレポート2026」の日本語版と英語版を発行した。原則として2025年度までの活動を対象とし、眼科医療への貢献、環境、人材、ガバナンス、人権などの方針と実績をまとめている。

同社は大阪市に本社を置き、眼科領域の医薬品や医療機器を世界60以上の国・地域で提供している。レポートでは、目の健康の維持・増進を事業の中心に据え、患者や医療関係者への製品・サービスの提供、治療へのアクセス、研究開発、製品の品質と安全性をサステナビリティ課題として整理した。

人権分野では、バリューチェーン全体で人権を尊重する方針を示した。2025年度には日本国内の従業員を対象に人権デュー・ディリジェンスを実施し、リスクの把握、評価、対応の運用を開始した。重大な人権リスクは確認されなかったとする一方、把握した課題については是正・予防の手順に沿って対応するとしている。

企業による人権情報の開示では、「重大な問題がなかった」という結論だけでなく、調査対象、評価方法、発見した課題、対応の進捗をどこまで示しているかが判断材料になる。対象を国内従業員から海外拠点、取引先、原材料や物流を担う事業者へ広げる場合には、それぞれ異なる労働環境や法制度を踏まえた検証が必要となる。

製薬企業の場合、人権課題は従業員の労働環境だけに限られない。臨床研究に参加する人の同意と個人情報の保護、患者が治療にアクセスできる条件、障害のある人が製品情報を利用できるか、医薬品の安全性情報が適切に提供されるかも関係する。眼科領域では、視覚障害のある人が情報を取得しやすい表示や提供方法も事業上の課題となる。

参天製薬は、レポートをステークホルダーとの対話に用い、今後も必要に応じて掲載内容を更新するとしている。人権デュー・ディリジェンスを継続する際には、評価結果を事業改善へどのように反映し、対象範囲と対応状況を次年度以降の報告でどう示すかが情報開示の具体的な内容となる。

出典

参天製薬株式会社「サステナビリティレポート2026を発行」
URL:https://www.santen.com/ja/news/2026/2026_2/20260803

参天製薬株式会社「サステナビリティレポート2026」
URL:https://www.santen.com/content/dam/santen/global/pdf/ja/sustainability/library/SustainabilityReport2026_ja.pdf

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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