売春防止法見直し、Colaboが9月3日院内集会 処罰と支援を議論

この記事のポイント

1.Colaboは9月3日、売春防止法の見直しをめぐる院内集会を参議院議員会館で開催する。
2.法務省では2026年3月から「売買春に係る規制の在り方検討会」を開き、8月24日の第8回会議では取りまとめ報告書案を扱った。
3.2024年には女性支援の法的根拠が売春防止法中心の仕組みから女性支援新法へ移っており、刑事規制と生活支援を分けて整理する必要がある。

【緊急院内集会】売春防止法の見直しで、何が見落とされているのか――日本の性売買の実態から考える、人権と支援・法のあり方

一般社団法人Colaboは2026年9月3日午後5時30分から6時45分まで、参議院議員会館1階講堂で、売春防止法の見直しをめぐる院内集会を開催する。参加費は無料で事前申込み制。Colabo代表の仁藤夢乃氏、弁護士の角田由紀子氏、性売買を経験した当事者によるネットワーク「灯火」のメンバー、田中優子氏らが登壇し、後日の映像配信も予定している。

法務省は2026年3月24日に「売買春に係る規制の在り方検討会」の初会合を開催した。その後、4月7日、23日、5月29日、6月10日、7月3日と議論を重ね、8月24日の第8回会議では「取りまとめ報告書(案)」が資料として示された。検討会は、売春防止法を中心とする現在の規制について、売春をする側、買う側、周旋や勧誘などへの法的対応を検討している。Colaboは現行制度や検討会の方向性について独自の政策評価を示しているが、団体側の主張と法務省検討会の結論は区別して読む必要がある。

制度上の大きな変化は、女性への「支援」の根拠がすでに売春防止法から切り離されたことだ。2024年4月に施行された「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」は、売春をするおそれのある女性を保護するという従来の枠組みではなく、福祉の増進、人権の尊重、男女平等を基本として、性的な被害、家庭の状況、生活困窮など複合的な問題を抱える女性を支援する制度を設けた。婦人相談所は女性相談支援センターへ改められるなど、相談・保護の制度も再編された。

このため現在の法改正論議では、「売買春行為をどのように規制するか」と、「生活困窮や暴力、性的搾取などの状態にある人をどのように支援するか」を同じ制度目的として扱わないことが重要になる。処罰対象を変更すれば、警察による取締り、当事者からの相談、支援機関との接続にも影響が出る。9月3日の院内集会は当事者・支援団体側から見た制度課題を提示する場であり、今後は法務省の最終的な取りまとめと、2024年に始まった女性支援新法による実際の支援を併せて検証する必要がある。

出典

Colabo「売春防止法見直しをめぐる院内集会」
URL:https://colabo-official.net/info/news/20260903.html

法務省「売買春に係る規制の在り方検討会」
URL:https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji12_00223.html

法務省「売買春に係る規制の在り方検討会(第8回)」
URL:https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji12_00248.html

厚生労働省「困難な問題を抱える女性への支援」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/dv/index_00023.html

関連用語

売春防止法
URL:https://jinken-news.com/glossary/baishun-boshi-ho/

困難な問題を抱える女性への支援に関する法律
URL:https://jinken-news.com/glossary/konnan-josei-shien-hou/

人権ニュース編集部

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