1.栃木県教育支援センターが2026年10月から支援を開始
2.来所とメタバースで交流、体験、学習の複数経路を用意
3.心理・福祉の専門職が保護者へ来所、オンライン、訪問で相談支援

栃木県は2026年10月、不登校や不登校傾向にある児童生徒を対象に、県教育支援センターで来所支援とメタバース支援を始める。県内在住または在学の小学生から高校生、特別支援学校の児童生徒までを対象とし、心理と福祉の専門職による保護者相談も組み合わせる。
来所支援は、栃木県総合教育センター教育相談棟で火曜日から金曜日の午前10時から午後3時まで実施する。創作活動、表現活動、季節の行事などを通じて、人との関わりや活動への参加を支える。利用には本人の希望が必要で、県教育支援センターが来所支援に適すると判断した児童生徒が対象となる。
家庭で多くの時間を過ごす児童生徒には、火曜日から金曜日の午後1時から3時までメタバース空間を開く。アバターを使った交流、学習支援、1コマ45分程度のオンライン活動プログラムを用意する。対面の場へ直ちに参加することが難しい子どもにとって、自宅から人や学びにつながる選択肢となる。オンラインだけで完結させず、本人の状態に応じて来所や相談へつなげられるかが運用上の要点となる。
保護者等への相談は、心理の専門性を持つ支援員1人と福祉の専門性を持つ支援員1人が担当する。月曜日から金曜日の午前9時から午後5時までのうち5~6時間、来所、オンライン、訪問の方法で応じる。不登校の背景には学習、友人関係、心身の状態、家庭環境など複数の事情があり、教育だけでなく福祉につなぐ窓口を同じセンターに置く点が特徴だ。
文部科学省の2024年度調査では、小中学校の不登校児童生徒は約35万4千人、高校は約6万8千人だった。同省はCOCOLOプランで、不登校により学びへアクセスできない子どもをなくす方針を示している。2019年の通知も、登校という結果だけを目標とせず、本人が進路を主体的に捉えて社会的に自立することを支援の目標とし、教育支援センター、ICT、フリースクールなど複数の場の活用を挙げる。
メタバースは移動や対人接触の負担を下げるが、通信環境や端末の確保、画面上での交流が合わない子どもへの代替手段、個人情報と安全管理も検討事項になる。栃木県教育支援センターは10月から、来所、メタバース、心理・福祉相談の三つを組み合わせ、児童生徒ごとの状態と希望に応じた利用を開始する。
栃木県「栃木県教育支援センターにおける来所又はオンラインによる居場所・学習・相談支援について」
URL:https://www.pref.tochigi.lg.jp/m01/r9kyouikushien.html
文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について」
URL:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm

