1 映画『はざま―母語のための場を探して―』の上映会が8月8日、横浜市のあーすぷらざで開かれる
2 上映後は朴基浩監督と多国籍ルーツを持つ若者が、家庭の言語や名前、社会との関係を語る
3 母語をコミュニケーション手段だけでなく、家族とのつながりや文化的アイデンティティとして考える

神奈川県立地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)は2026年8月8日、横浜市栄区の同施設で、映画上映会とトークイベント「『はざま―母語のための場を探して―』と移民第2世代の体験談」を開く。時間は午後2時から4時までで、午後1時30分に開場する。参加費は無料。定員は100人で、ウェブによる事前予約を受け付けている。ウェブを利用できない場合は電話または窓口でも申し込める。
上映する『はざま―母語のための場を探して―』は、移民第2世代の言語を主題とした作品だ。イベント案内は、「家では別の言葉を話していた」「名前の呼ばれ方が学校と家で違った」という経験を示す。家庭で受け継いだ言語と、日本の学校や地域で使う言語の間にいる若者が、自らのルーツや社会との関係をどのように捉えてきたのかを映像から考える。上映後には、朴基浩監督と多国籍ルーツを持つ若者が対談する。
主催・共催には、あーすぷらざのほか、特定非営利活動法人日本ペルー共生協会神奈川(AJAPE神奈川)と、大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所(NINJAL)が加わる。地域で外国につながる人を支援する団体、言語を研究する機関、国際理解を扱う県立施設が協働し、移民第2世代の経験を当事者の語りと研究の双方から取り上げる構成となっている。
家庭内の言語は、単に情報を伝えるための道具ではない。親や祖父母との関係、名前の発音、食文化、記憶などと結びつき、自分がどの集団に属していると感じるかにも影響する。居住国の言語を身につける過程で家庭の言語を使う機会が減れば、家族間の会話や文化の継承にも変化が生じる。国立国語研究所の調査研究でも、在日外国人の言語使用と民族的・文化的アイデンティティとの関係が扱われている。
児童の権利条約29条は、教育が子どもの文化的同一性、言語、価値観への尊重を育てる方向を目指すと定める。30条も、言語的少数者に属する子どもが、同じ集団の構成員とともに自己の言語を使用する権利を否定されないとしている。日本語習得の支援と家庭で受け継ぐ言語の尊重は、どちらか一方を選ぶ問題ではない。学校や地域が複数の言語を持つ子どもを「日本語が十分でない人」とだけ捉えず、その言語経験自体を本人の背景として扱えるかが問われる。
会場はJR根岸線本郷台駅から徒歩3分のあーすぷらざ2階プラザホール。イベント開始後は入場できないため、予約者には開演前の来場を案内している。朴基浩監督と多国籍ルーツを持つ若者の対談は、家庭と学校の「はざま」にある経験を本人の言葉で共有し、地域の教育や多文化共生を考える機会となる。
神奈川県立地球市民かながわプラザ「シンポジウム:映画上映会&トークイベント『はざま~母語のための場を探して』と移民第2世代の体験談」
URL:https://www.earthplaza.jp/event/hazama_symposium/
PR TIMES「映画上映会&トークイベント『はざま-母語のための場を探して-』と移民第2世代の体験談」
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000083775.html
外務省「児童の権利に関する条約 全文」
URL:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jido/zenbun.html

