1.岡山大学中央図書館は5月12日、「障害者雇用現場定着支援勉強会」を開催した。
2.グッドジョブセンター作業員と図書館職員のよりよいコミュニケーションを学ぶ内容で、職員10人が参加した。
3.障害者雇用では、採用だけでなく、働き続けられる職務設計、指示の出し方、相談しやすい職場環境が課題となる。

岡山大学図書館は5月12日、中央図書館で「障害者雇用現場定着支援勉強会」を開催した。図書館で働くグッドジョブセンター作業員と図書館職員とのよりよいコミュニケーションの構築を目的としたもので、総務部グッドジョブセンターの協力を得て実施した。多くの職員が参加できるよう、中央図書館の休館日である館内整理日に開き、グッドジョブセンターに作業を依頼しているグループを中心に職員10人が参加した。
勉強会では、グッドジョブセンター事務・軽作業班の中島サブリーダーが講師を務め、中央図書館ライブラリーサービスグループの遠矢主査が補助者を務めた。講義では、図書館現場での具体例を用いながら、作業員に仕事を依頼する際の伝え方や、現場での指示の出し方を確認した。講師と補助者による実演も行われ、「誰もが働きやすい仕組み」を整えることが、職場全体の効率化にもつながるという内容になった。
岡山大学グッドジョブセンターは、障害のある職員の就業を支える学内組織として、環境美化、事務・軽作業、鹿田分室、農場班などの業務を担っている。事務・軽作業班では、建物内清掃、配布物セット、シュレッダー作業、花壇整備などが紹介されており、学内の複数部署と関わりながら業務を進めている。今回の図書館での勉強会は、作業を依頼する側の職員が、現場での関わり方を学ぶ機会として設けられた。
障害者雇用をめぐっては、雇用率の達成だけでなく、採用後の職場定着が大きな課題となる。厚生労働省は、障害者雇用促進法に基づき、事業主に対して、過重な負担にならない範囲で障害のある労働者への合理的配慮を提供する義務があると説明している。職場での合理的配慮は、特別扱いではなく、本人が能力を発揮するうえで支障となる事情を改善するための調整である。
人権上の論点は、障害のある人を「雇用した後」に、実際の職場でどのように共に働くかにある。仕事の指示が抽象的であったり、作業手順が人によって変わったりすれば、本人の能力とは別のところで働きにくさが生じる。反対に、指示を具体化し、相談しやすい関係を作り、作業の見通しを共有できれば、障害のある職員だけでなく、職場全体にとっても業務の整理につながる。
岡山大学図書館は、勉強会後も職員から中島サブリーダーに対し、作業員に依頼予定の新たな作業について相談する様子があったとしている。中央図書館での5月12日の取組は、障害者雇用を採用数や制度説明にとどめず、日々の指示、依頼、相談の方法を職場側が見直す実践として位置づけられる。
国立大学法人岡山大学「中央図書館で『障害者雇用現場定着支援勉強会』を開催」
URL: https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id15352.html
PR TIMES「【岡山大学】岡山大学中央図書館で『障害者雇用現場定着支援勉強会』を開催しました」
URL: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003988.000072793.html
参考:岡山大学ダイバーシティ推進本部「グッドジョブセンター」
URL: https://okayama-u-diversity.jp/diversity-hub/disabled-employment/goodjobcenter/
参考:厚生労働省「雇用分野における障害者への差別禁止・合理的配慮」
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/shougaishakoyou/shougaisha_h25/index.html

