福岡県人権啓発情報センター、7月18日に同和問題講演会

この記事のポイント

1.福岡県人権啓発情報センターは7月18日、同和問題啓発強調月間講演会を春日市で開く。
2.講師は近畿大学人権問題研究所の北口末広特任主任教授で、「全国部落調査」裁判判決と部落差別解消推進法施行10年を扱う。
3.インターネット上の差別情報拡散をめぐり、被差別部落の地名情報、プライバシー、差別されない権利が論点となる。

公益財団法人福岡県人権啓発情報センター「ヒューマン・アルカディア」は7月18日、令和8年度同和問題啓発強調月間講演会を春日市原町3丁目1-7のクローバープラザ・アリーナ棟2階大ホールで開く。時間は午後1時30分から午後3時までで、開場は午後0時30分。

演題は「『全国部落調査』裁判判決の意義と部落差別解消推進法施行10年~激変する情報環境とIT革命の進化をふまえて~」。講師は、近畿大学人権問題研究所特任主任教授の北口末広氏が務める。会場では手話通訳、要約筆記、託児が用意される。いずれも無料で、託児は事前申込が必要となる。

福岡県では、同和問題の解決に向け、昭和56年度から毎年7月を「同和問題啓発強調月間」としている。県は平成7年に「福岡県部落差別事象の発生の防止に関する条例」を制定し、平成31年3月には「福岡県部落差別の解消の推進に関する条例」を施行した。国レベルでも、平成28年12月に部落差別解消推進法が施行され、相談体制の充実、教育・啓発、実態調査などが行政施策として掲げられている。

今回の講演が扱う「全国部落調査」裁判は、被差別部落の所在地とされる情報などの公表・出版をめぐる問題として、部落差別と情報流通の関係を正面から問うものだった。紙媒体の出版だけでなく、インターネット上で情報が複製・拡散される時代には、地名情報や個人情報が差別の手がかりとして利用される危険が残る。判決の意義を学ぶことは、単に過去の差別事件を振り返る作業ではなく、検索、投稿、共有が日常化した社会で、どのような情報の扱いが他者の尊厳を傷つけるのかを確認する機会となる。

人権上の焦点は、出身地や家系に関する情報を本人の意思に反してさらされない権利、差別的な身元調査から保護される利益、そして差別されずに生活する権利をどう実効的に守るかにある。部落差別解消推進法の施行から10年を迎える年に、福岡県人権啓発情報センターがこのテーマを講演会で取り上げることは、同和問題を地域の啓発課題としてだけでなく、デジタル社会における人権侵害の問題として整理する場にもなる。

7月18日の講演会は、福岡県の同和問題啓発強調月間の一環として、クローバープラザを会場に開かれる。福岡県人権啓発情報センターは、手話通訳、要約筆記、託児を含め、幅広い来場者が参加しやすい形で北口末広氏の講演を実施する。

福岡県の同和問題啓発強調月間講演会
出典

公益財団法人福岡県人権啓発情報センター
URL:https://www.fukuokaken-jinken.or.jp/news/detail/223

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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