東京都、ひとり親雇用を議論 ソーシャルファームセミナー開催

この記事のポイント

1.東京都が7月29日、ひとり親の雇用と職場定着を扱うソーシャルファームセミナーを千代田区で開く。
2.支援機関と認証事業者が、育児と仕事を両立できる環境、キャリア形成、企業による支援の実例を紹介する。
3.母子世帯の母の就業率は86.3%に上るが、平均年間就労収入は236万円で、雇用の安定性や所得も論点となる。

【東京都主催】「ひとり親とソーシャルファーム」

東京都は7月29日午後1時から、「ひとり親とソーシャルファーム」をテーマとする2026年度第1回ソーシャルファームセミナーを、東京都千代田区の御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターで開く。企業経営者、人事担当者、雇用管理責任者、就労支援関係者などが対象で、参加費は無料。会場定員は20人で、申込者には後日アーカイブも配信する。

登壇するのは、東京都ひとり親家庭支援センターはあとセンター長の石井敬子氏、株式会社キャリア・マム代表取締役の堤香苗氏、東京都認証ソーシャルファーム事業者であるツムグワークス株式会社代表取締役の小原光弘氏。各25分の講演に続き、60分のクロストークを実施する。ツムグワークスは、ひとり親を雇用した経緯、担当業務、社内の支援、キャリアパスに加え、事業運営上の失敗と成功について具体例を示す。MCはフリーアナウンサー・ナレーターの赤平大氏が務める。

東京都は2019年12月、全国初となる「都民の就労の支援に係る施策の推進とソーシャルファームの創設の促進に関する条例」を制定した。条例に基づくソーシャルファームは、事業収入を主な財源として自律的に経営しながら、就労に困難を抱える人を相当数雇用し、他の従業員と共に働く社会的企業を指す。障害者やひきこもり経験者、刑務所出所者だけでなく、育児や生活上の制約から就労に困難を抱えるひとり親も対象に含まれる。

こども家庭庁が公表した令和3年度全国ひとり親世帯等調査では、母子世帯の母の86.3%が就業していた。雇用形態は正規の職員・従業員が48.8%、パート・アルバイト等が38.8%で、母自身の平均年間就労収入は236万円だった。就業率の高さだけでは、生活の安定や職業上の選択肢を十分に説明できない。子どもの急病や学校行事に対応できる勤務体制、継続的な能力開発、昇進・昇給につながる職務設計まで整備されているかが、ひとり親の就労を考える際の具体的な論点となる。

今回のセミナーは、ひとり親を支援の対象としてのみ扱うのではなく、企業の業務を担い、キャリアを形成する従業員として捉える構成を取る。申込期限は7月28日。東京都は2026年度に計5回のセミナーを予定し、第2回は8月下旬以降に開催するとしている。

出典

東京都産業労働局「『ひとり親とソーシャルファーム』をテーマにした、第1回ソーシャルファームセミナーの開催が決定」
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000133988.html

東京都「ソーシャルファームとは」
URL:https://www.social-firm.metro.tokyo.lg.jp/social-firm/abouts

東京都「東京都認証ソーシャルファームを決定」
URL:https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/01/2026012313

こども家庭庁「令和5年度 母子家庭の母及び父子家庭の父の自立支援施策の実施状況」
URL:https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/4d7a8b88-d285-469d-9d68-33e5dbe8801c/c917ace3/20250319_policies_hitori-oya_jisshijokyo-r05_01.pdf

人権ニュース編集部

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