福岡県、「第6次男女共同参画計画」を策定

福岡県は、「第6次福岡県男女共同参画計画」を策定した。計画期間は2026年度から2030年度までの5年間。県は、誰もが人権を尊重され、性別にかかわらず自分に合った生き方を選択し、個性と能力を発揮できるジェンダー平等・男女共同参画社会の実現に向け、関連施策を総合的・計画的に進めるとしている。

計画が目指す県の姿として、「誰もが人権を尊重され、安心して暮らすことができる社会」と、「性別にかかわらず自分に合った生き方を選択し、個性と能力を発揮できる豊かで活力ある社会」を掲げた。構成は、あらゆる分野において男女がともに活躍できる社会の実現、誰もが安全・安心に暮らせる社会の実現、ジェンダー平等・男女共同参画社会の実現に向けた意識改革・教育の推進の3本柱である。

今回の計画の特徴は、男女共同参画、DV被害者支援、困難な問題を抱える女性への支援など、これまで個別に策定してきた計画を一本化した点にある。ジェンダー平等をめぐる課題は、雇用や家庭内役割分担だけでなく、暴力被害、貧困、ひとり親支援、若年女性の孤立、地域活動への参画、教育段階での意識形成などと密接に関係している。個別施策を横断的に整理することで、相談、保護、就労、自立、啓発を切れ目なく進める体制づくりが期待される。

実務面では、女性のキャリア形成支援、多様な分野での就業促進、男性の主体的な家事・育児参画、あらゆる暴力の根絶、被害者の安全確保と自立支援、困難な問題を抱える女性への状況に応じた支援が重点となる。企業にとっては、採用・昇進・賃金・育児介護との両立支援・ハラスメント防止を点検する契機となる。学校や地域にとっては、固定的な性別役割分担意識やアンコンシャス・バイアスを、早い段階から学び直す教育・啓発が課題となる。

人権の観点から見ると、男女共同参画計画は、女性活躍の推進だけを目的とするものではない。性別に基づく不利益、暴力、経済的困窮、家庭内での無償労働の偏り、意思決定過程への参画不足を是正し、誰もが生活と仕事、地域活動を自分らしく選べる社会をつくるための行政計画である。福岡県には、計画に掲げた理念を、相談窓口の充実、企業支援、教育現場での教材活用、市町村との連携、支援団体との協働にどう落とし込むかが問われる。計画の一本化を契機に、分野ごとに分断されがちな支援を、当事者の生活実態に即してつなげていくことが重要となる。

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