東京都人権プラザ、15~25歳向け「人権ディフェンダー」3日間

この記事のポイント

1.東京都人権プラザは12月12、13、20日の3日間、概ね15~25歳を対象とする「人権ディフェンダー」集中プログラムを実施する。
2.定員は20人程度で、人権の基礎、バイアス、マイクロアグレッションを学び、当事者・支援現場へのフィールドワークも行う。
3.差別を知識として学ぶだけでなく、目の前の差別や排除に第三者としてどう対応するかを考える人権教育へ踏み込む。

東京都

東京都人権プラザは2026年12月12、13、20日の3日間、概ね15歳から25歳までを対象に「人権ディフェンダーになるための3日間集中プログラム」を実施する。定員は20人程度、参加費は無料で、12月4日正午まで申し込みを受け付ける。第1日は人権の基礎と自らのバイアス、第2日は当事者やコミュニティーの現場、第3日は支援現場と具体的な行動計画を扱う。2023年度から継続するユース向けプログラムの2026年度版となる。

第2日にはフォトジャーナリストの大藪順子氏やSTAND Still、一般社団法人こどまっぷ共同代表の長村さと子氏らが参加し、「足湯cafe&bar どん浴」などへのフィールドワークを行う。第3日にはアフターケア相談所「ゆずりは」代表の高橋亜美氏から支援現場について学び、最後に「権利を守るために行動する」プログラムを置く。教室内で差別概念を覚えるだけでなく、当事者や支援者がいる現場を訪問し、マジョリティー側の立場や見えにくい偏見を考える構成である。

「人権ディフェンダー」という考え方には国際的な背景がある。国連は1998年、「個人、集団及び社会の機関が普遍的に認められた人権及び基本的自由を促進し保護する権利と責任に関する宣言」、いわゆる人権擁護者宣言を採択した。人権を守る活動は専門家やNGOだけに限定されず、個人や団体が平和的に人権を促進することも含まれる。東京都人権プラザのプログラムは、この概念を若年層の日常生活へ置き換え、差別的な場面を目撃した第三者が「行動する傍観者」として何ができるかを考える内容としている。

同時に、差別や自身の経験を扱う研修には参加者の安全確保が欠かせない。同プラザは、本名を名乗る必要をなくし、参加者同士のプライバシーを外部へ漏らさないこと、自身の状況を無理に話さなくてよいこと、録音・録画・撮影を禁止することなど6項目のグラウンドルールを設けた。人権教育そのものが当事者に自己開示を強いたり、新たな差別体験を生んだりすれば目的と矛盾する。東京都人権プラザの3日間は、学んだ知識の量だけでなく、参加者が安全を確保しながら具体的な行動方法を考えられるかがプログラムの核心となる。

出典

東京都人権プラザ「人権ディフェンダーになるための3日間集中プログラム<ユース向け>」
URL:https://www.tokyo-hrp.jp/inclusive-2026-02.html

国連人権高等弁務官事務所「Human Rights Defenders」関連資料
URL: https://www.ohchr.org/Documents/Issues/Defenders/Declaration/summaries/english.pdf

関連用語

アンコンシャス・バイアス
URL: https://jinken-news.com/glossary/unconscious-bias/

マイクロアグレッション
URL: https://jinken-news.com/glossary/microaggression/

人権教育
URL: https://jinken-news.com/glossary/jinken-kyoiku/

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、裁判所、企業、公益団体、国際機関などが公表する一次情報を確認し、差別、子ども、障害者、高齢者、教育、福祉、司法・制度、外国人、ビジネスと人権などに関するニュース、制度解説、独自調査を発信しています。記事では出典を明示し、事実関係を確認したうえで、関連する法制度や統計、過去の経緯などを参照しながら、人権上の論点や社会的背景を整理しています。

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