1.フリー・ザ・チルドレン・ジャパンが、全国の子ども・ユース18人によるSDG4政策提言活動を実施
2.子どもの権利、日本語教育、学校保護宣言、緊急下の教育支援の4項目を6政党と3省庁に提示
3.意見を「聞く」段階から、政策にどう反映され、結果を本人へ返すかまで検証する必要がある

認定NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパンは、2026年の「SDG4教育キャンペーン」で全国から子ども・ユース18人を募り、政党や省庁への政策提言活動を実施した。4月に参加者を募集し、5月に2回のオンライン研修を行った後、6月からチームみらい、国民民主党、日本維新の会、中道改革連合、公明党、自由民主党の議員、防衛省、外務省、文部科学省の担当者と意見交換した。
提言は4項目ある。学習指導要領の総則に子どもの権利保障の重要性を明記すること、外国籍の子どもへの日本語指導を含む学習支援を整えること、日本が「学校保護宣言」に賛同すること、緊急下の教育を支援する国際基金「Education Cannot Wait」への拠出を増やすことだ。国内教育だけでなく、外国につながる子ども、武力紛争下の教育、国際協力までSDG4を横断的に扱っている。
子ども自身が政策形成に参加することには、国内法上の背景もある。こども基本法第3条は年齢や発達の程度に応じた意見表明機会と意見の尊重を基本理念とし、第11条は国や地方公共団体に対し、こども施策の策定などでこどもの意見を反映する措置を講じるよう定めている。こども家庭庁は、意見を聞くだけでなく政策形成に適切に反映するための自治体向けQ&Aも示している。
ただし、今回の活動は政府が法定手続として実施した意見聴取ではなく、NGOが参加者を伴走支援して行った政策提言である。この違いは明確にしておく必要がある。政党や省庁の担当者と面会できたこと自体を「政策反映」と評価することはできない。4項目が学習指導要領や外国籍児童への支援、外交・ODA政策などにどう扱われたのか、その後の結果を参加した18人へ説明するところまで追えば、意見表明から意思決定参加への実質的な進展を確認できる。
運営面では、1回目の研修で意見を述べる意味や参加者間の多様性、2回目で政府施策と要望書作成を扱い、8月には振り返りを行っている。安全に発言するための約束を毎回示したとする参加者の声も掲載されており、子どもの参加を単に発言機会の提供だけで終わらせず、安心して話せる環境を整える手法も確認できる。
なお、フリー・ザ・チルドレン・ジャパンの原ページ見出しは「2025年4月-8月」となっているが、本文は2026年4月の募集、5月の研修、6月以降の意見交換として記載され、記事自体も2026年8月14日付である。本稿は本文の年月に基づいて2026年の活動として整理した。原ページ側の見出しとの不一致には留意したい。
フリー・ザ・チルドレン・ジャパン「SDG4教育キャンペーン2026 子どもユース伴走」
URL:https://ftcj.org/news/52102/
こども家庭庁「こども基本法に基づくこどもの意見の反映について」
URL:https://www.cfa.go.jp/laws/kodomo-kihon-iken
こども家庭庁「こども基本法」
URL:https://www.cfa.go.jp/policies/kodomo-kihon

