Santen「健康経営優良法人2026」 休職・復職支援を標準化

この記事のポイント

1.参天製薬は「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」に認定された。
2.2022年度からメンタル不調による休職対応を統括産業医の下で一元化し、復職判断の基準を共通化している。
3.健康経営の認定は職場の人権問題がないことを保証する制度ではなく、制度利用や健康情報の取扱いも別に検証する必要がある。

健康経営優良法人2026(大規模法人部門)

参天製薬(Santen)は2026年3月、「健康経営優良法人2026」の大規模法人部門に認定された。同社は眼の健康、生活習慣病、メンタルヘルス、働き方改革の4分野を柱として従業員の健康施策を展開している。メンタルヘルスでは2022年度から、精神疾患などによる休職事案を統括産業医の下で一元管理し、復職可否の判断基準を全社で共通化した。2024年度には積立休暇を家族の看護、介護、育児にも使用できる制度へ拡張した。

経済産業省によると、健康経営優良法人2026では大規模法人部門3,765法人、中小規模法人部門2万3,085法人が認定された。前年はそれぞれ3,400法人、1万9,796法人であり、認定制度そのものが企業社会に広く普及していることが分かる。認定を取得したという事実だけで、個々の従業員に健康問題やハラスメントが存在しないと判断することはできない。

法制度としては、労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度が2015年から50人以上の事業場で義務化されている。2025年の法改正では50人未満の事業場にも対象を広げることとなり、施行は2028年4月1日。ストレスチェック結果は健康に関するセンシティブな個人情報でもあり、本人の同意なしに事業者が個人結果を取得できる制度ではない。

休職・復職制度を人権面から見る際には、「制度がある」ことと「安心して使える」ことを分けて考える必要がある。休職を申請したことで人事評価上の不利益を受けないか、復職後の業務負荷が調整されるか、健康情報が必要以上に共有されないかといった実務が重要になる。Santenの取組についても、今後は制度導入の紹介だけでなく、休職者の復職・再休職、長時間労働、相談体制など公開可能な指標を追うことで、健康経営が従業員の権利保障につながっているかを評価できる。

出典

参天製薬「健康経営優良法人2026認定」
URL: https://www.santen.com/ja/news/2026/2026_2/20260313

経済産業省「健康経営優良法人2026認定法人」
URL: https://www.meti.go.jp/press/2025/03/20260309002/20260309002.html

厚生労働省「ストレスチェック制度」
URL: https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/

関連用語
人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、裁判所、企業、公益団体、国際機関などが公表する一次情報を確認し、差別、子ども、障害者、高齢者、教育、福祉、司法・制度、外国人、ビジネスと人権などに関するニュース、制度解説、独自調査を発信しています。記事では出典を明示し、事実関係を確認したうえで、関連する法制度や統計、過去の経緯などを参照しながら、人権上の論点や社会的背景を整理しています。

人権ニュース編集部をフォローする
ビジネス
シェアする
タイトルとURLをコピーしました