横浜市瀬谷区、拉致被害者・蓮池薫氏の人権講演会 12月1日に開催

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この記事のポイント

1.横浜市瀬谷区は12月1日、北朝鮮による拉致被害者の蓮池薫氏を招き、人権啓発講演会を開催する。
2.1978年に拉致され、2002年に帰国した蓮池氏が、拉致問題の本質と解決の条件について語る。
3.参加無料で11月26日まで申し込みを受け付ける。手話通訳や託児を希望する場合は11月19日が申請期限となる。

蓮池薫さんが語る「夢と絆」 令和8年度瀬谷区人権啓発講演会

蓮池薫氏が拉致問題と家族の絆を語る

横浜市瀬谷区は2026年12月1日、瀬谷公会堂で令和8年度人権啓発講演会「夢と絆~拉致問題の本質と解決の諸条件~」を開催する。講師には、北朝鮮による拉致被害者で、新潟産業大学経済学部特任教授の蓮池薫氏を迎える。24年間にわたり北朝鮮での生活を余儀なくされた経験を踏まえ、拉致問題の本質と家族の絆、解決に必要な条件などについて語る。

講演会は午後2時から4時までで、午後1時30分に開場する。参加費は無料で、事前申し込み制となる。会場の瀬谷公会堂は、横浜市瀬谷区二ツ橋町190番地の瀬谷区総合庁舎2階にある。

講師・蓮池薫氏の経歴

蓮池氏は1957年、新潟県柏崎市に生まれた。1978年に北朝鮮に拉致され、24年間を同国で過ごした。

2002年に帰国した後、柏崎市役所での勤務を経て、新潟産業大学で教鞭を執っている。翻訳家、著述家としても活動し、著書『半島へ、ふたたび』では新潮ドキュメント賞を受賞した。

蓮池氏は、自身の経験を通じて、拉致によって奪われた日常生活や家族との関係、帰国後の生活などについて発信してきた。

今回の演題には「拉致問題の本質と解決の諸条件」という言葉が含まれる。拉致問題を過去の事件としてだけでなく、解決に向けた課題が残る人権問題として考える内容となっている。

北朝鮮による拉致問題とは

北朝鮮による日本人拉致問題は、日本国民が本人の意思に反して北朝鮮へ連れ去られ、長期間にわたって自由や家族との生活を奪われた問題である。

拉致は、単に居住地を移されることではない。本人が自由に移動すること、家族と連絡を取ること、自分の意思で人生を選択することなど、複数の権利を侵害する行為である。

2002年9月の日朝首脳会談では、北朝鮮側が日本人の拉致を認めて謝罪した。同年10月には、蓮池氏を含む5人の拉致被害者が帰国した。

しかし、すべての拉致被害者が帰国したわけではなく、日本政府は引き続き被害者全員の帰国と問題の解決を目指している。

拉致問題は、日本と北朝鮮の外交関係に関する問題であると同時に、本人の身体の自由、家族との生活、尊厳に直接関係する人権問題でもある。

拉致問題に関する国内法

日本では2006年に「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題対処法」が施行された。

同法は、拉致問題をはじめとする北朝鮮当局による人権侵害問題への国民の認識を深め、国際社会と連携して対応するための基本的な枠組みを定めている。

毎年12月10日から16日までを「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」と定めていることも特徴である。

この期間には、国や地方公共団体などが講演会、資料展示、広報活動などを通じて、拉致問題に関する理解を深める取組を行っている。

今回の横浜市瀬谷区の講演会は、啓発週間に先立って開催されるものである。

国際人権基準から見る強制失踪

拉致問題を国際的な人権基準から理解する際には、強制失踪という概念も関係する。

強制失踪とは、国家機関などによる逮捕、拘禁、拉致その他の自由の剥奪が行われ、その後に本人の消息や所在が隠されたり、自由の剥奪そのものが認められなかったりする行為を指す。

国際的には「強制失踪からのすべての者の保護に関する国際条約」が採択され、日本も締約国となっている。

強制失踪では、本人が自由を奪われるだけでなく、家族が本人の消息を知ることができず、長期間にわたって精神的、生活上の負担を抱える場合がある。

このため、拉致や強制失踪の問題は、被害者本人の自由や安全に加えて、家族との関係や情報を得る権利など、複数の人権課題と関係する。

拉致問題への理解と差別防止

拉致問題について学ぶ際には、北朝鮮当局による行為への批判と、北朝鮮にルーツを持つ人々や在日コリアンへの差別を区別する必要がある。

国家機関による人権侵害について理解を深めることと、その国に関係する人々の尊厳を尊重することは、両立する課題である。

拉致問題に関する教育や啓発は、被害者の経験を理解するとともに、国籍や民族にかかわらず人権が保障されるべきであるという考え方とも結びついている。

講演会で当事者の経験を聞くことは、拉致によってどのような権利が奪われたのか、被害者と家族がどのような状況に置かれたのかを具体的に考える機会となる。

11月26日まで参加申し込み

講演会の申込期限は11月26日。応募多数の場合は先着順となる。

申し込みは、横浜市電子申請・届出システムまたはFAXで受け付ける。

電子申請のURLは次のとおり。

令和8年度瀬谷区人権啓発講演会 申込フォーム | 横浜市電子申請・届出システム

FAXの場合は「12/1講座」と明記し、氏名、電話番号、メールアドレスを記入して045-366-9657へ送信する。

手話通訳や託児を希望する場合は、通常の申込期限より早い11月19日までに申請する必要がある。同行者がいる場合には、全員の氏名も申し込み時に伝える。

問い合わせは瀬谷区総務課(045-367-5611)で受け付ける。

横浜市瀬谷区は、人権啓発講演会を通じて拉致被害者の経験を伝え、拉致問題について理解を深める機会を提供する。12月1日の講演会は、蓮池氏自身の言葉から、拉致によって奪われた権利や家族の絆について考える場となる。

出典

横浜市「蓮池薫さんが語る『夢と絆』令和8年度瀬谷区人権啓発講演会」
URL:https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/koho-kocho/press/seya/2026/1201jinkenkouenkai.html

横浜市瀬谷区「12月1日開催 蓮池薫さんが語る『夢と絆』」
URL:https://www.city.yokohama.lg.jp/seya/kurashi/kyodo_manabi/manabi/jinken/r8_jinkenkouenkai.html

関連用語

拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題対処法
URL:https://jinken-news.com/glossary/rachi-mondai-kita-chosen-jinken-shingai-taishoho/

拉致被害者支援法
URL:https://jinken-news.com/glossary/rachi-higaisha-shienho/

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人権ニュース編集部

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