群馬県、外国人雇用企業へ「やさしい日本語」講師派遣 日本人側が学ぶ

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この記事のポイント

1.群馬県は外国人を雇用する企業・団体の日本人従業員を対象に、無料の「やさしい日本語」講師派遣を5団体限定で実施する。
2.群馬県の外国人住民は2025年末に8万7544人となり、県人口の4.6%を占め、115の国・地域に広がる。
3.外国人側に日本語習得だけを委ねず、日本人側の伝え方を変える取組だが、複雑な労働条件や安全情報では通訳・翻訳との使い分けも必要となる。

群馬県の令和8年度 外国人雇用企業・団体向け「やさしい日本語」講座

群馬県は2026年度、外国人を雇用する企業・団体へ「やさしい日本語」の講師を無料で派遣する。対象は外国人従業員ではなく、日本人従業員などで、県は「外国人に日本語を教える講座ではありません」と明記する。5人から20人程度、90分の対面研修で、先着5団体まで。外国人従業員へ分かりやすく指示を伝える話し方やツール、関係づくりを実践形式で学ぶ。

外国人住民8万7544人、県人口の4.6%

群馬県の2025年12月末の外国人住民は8万7544人で、前年から6148人、7.6%増え、過去最多となった。県人口189万3898人の4.6%を占め、国籍・地域は115に及ぶ。ベトナム1万6363人、ブラジル1万3382人など背景も多様で、在留資格では特定技能1号が前年から2386人、29.4%増えて1万515人となった。職場の情報伝達を特定の母語への翻訳だけでカバーすることが難しい企業も増えている。

出入国在留管理庁と文化庁も、国籍の多様化を受け、多言語による翻訳・通訳に加えて「やさしい日本語」を使うことが有効だとしてガイドラインを整備している。話し言葉用のポイントや研修手引も用意されており、行政だけでなく外国人支援の現場での利用を想定する。

「外国人に学ばせる」だけではない職場づくり

群馬県の事業で特徴的なのは、コミュニケーションの問題を外国人従業員側の日本語能力だけに帰していない点である。長い文章を短く分ける、曖昧な表現を避ける、理解を確認するといった日本人側の工夫で、業務指示や日常的な意思疎通を改善できる場合がある。言語能力の差を理由として職場の情報から外国人従業員が取り残されることを減らす手法でもある。

ただし、やさしい日本語は通訳・翻訳を不要にする制度ではない。労働契約、安全衛生、事故、医療、在留手続など、正確な理解が権利義務に直結する場面では、多言語資料や専門通訳との組み合わせが必要になる。群馬県が先着5団体で得た企業側の課題や研修後の変化を蓄積し、県内8万7544人の外国人住民を支える企業施策へ広げられるかが、今回の講師派遣を検証する材料となる。

出典

群馬県「外国人雇用企業・団体向け『やさしい日本語』講座」
URL: https://www.pref.gunma.jp/site/tabunka/774850.html

群馬県「令和7年12月末時点の外国人住民数の状況」
URL: https://www.pref.gunma.jp/site/tabunka/742290.html

出入国在留管理庁「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」
URL: https://www.moj.go.jp/isa/support/portal/plainjapanese_guideline.html?hl=Jp

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人権ニュース編集部

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