豊島区、認知症サポーター講座4回 巣鴨では詐欺対策も

この記事のポイント

1.豊島区は9月25日から10月27日まで、区民ひろばや巣鴨信用金庫で認知症サポーター養成講座を4回開催する。
2.9月29日の巣鴨信用金庫本店営業部では定員60人で実施し、講座終了後に巣鴨警察署による「ストップ詐欺講座」も行う。
3.全国の認知症サポーターは2026年6月末で1,721万人を超えており、人数の拡大から地域での実際の活動へつなげる段階に入っている。

豊島区の認知症サポーター養成講座

豊島区は2026年9月25日から10月27日にかけて、区内4会場で認知症サポーター養成講座を開催する。9月25日は区民ひろば椎名町で定員5人、29日は巣鴨信用金庫本店営業部で60人、10月8日は区民ひろば仰高で15人、27日は区民ひろば南大塚で15人を募集する。対象は区内在住・在勤・在学者で年齢制限はなく、参加費は無料。講師は認知症サポーター養成講座の講師役を担う「キャラバン・メイト」が務める。

認知症サポーターは、介護資格や専門職資格ではない。認知症について正しい知識を持ち、本人や家族を地域で可能な範囲で支える人を養成する仕組みで、受講後に特定の活動を行う義務もない。豊島区も、近所や友人関係の中で気になる人をさりげなく気に掛けたり、困っている本人や家族の話を聞いたりすることを役割の例として紹介している。町会、学校、こども会、商店会、企業などは5人以上を集めれば講座の開催を申し込むこともできる。

全国キャラバン・メイト連絡協議会によると、2026年6月30日時点の認知症サポーターは1,721万7,383人、講師役のキャラバン・メイトは19万3,065人に達している。養成数だけを見れば大規模な地域啓発制度に成長した。ただし、サポーター数が増えれば自動的に認知症の人の暮らしやすさが改善するわけではない。国の認知症施策推進基本計画も、認知症になってからも本人にはできること、やりたいことがあり、希望を持って地域で暮らせるという「新しい認知症観」を掲げている。

豊島区の9月29日の講座では、90分の認知症サポーター養成講座後に、巣鴨警察署による「ストップ詐欺講座」を行う。認知症の人を悪質商法や特殊詐欺から守ることは必要だが、「認知症だから金銭を扱わせない」「家族がすべて決める」という一律の対応は本人の自己決定を損なう場合がある。本人保護と意思尊重の双方を考えることが、認知症基本法施行後の地域支援では欠かせない。

認知症サポーター施策は、啓発を受けた人の数を増やす段階から、認知症カフェ、見守り、傾聴、本人との交流など地域活動へどう結び付けるかが問われている。豊島区自身も、受講者が地域機関と協力して活動を始める事例を紹介している。4回の講座についても受講者数だけではなく、その後、本人や家族と接する地域活動へ参加する人がどの程度生まれるか、認知症の本人の声を学ぶ機会が確保されるかが、今後の取組を検証する材料となる。

出典

豊島区「認知症サポーター養成講座」
URL:https://www.city.toshima.lg.jp/167/kenko/koresha/kaigosha/014338.html

厚生労働省「認知症サポーター」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000089508.html

厚生労働省「認知症施策」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/ninchi/index.html

全国キャラバン・メイト連絡協議会「サポーターの養成状況」
URL:https://www.caravanmate.com/result/

人権ニュース編集部

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