与謝野町、人権啓発を歌と手話で 京都府ユニットが2年連続参加

この記事のポイント

1.京都府人権啓発ユニットは8月29日、与謝野町立生涯学習センター知遊館の「歌と映画のやさしい時間」に参加した。
2.作詞家の鮎川めぐみ氏、ボーカルのMAKOTO氏、ギターの北脇久士氏、与謝野児童合唱団エンゼルハーモニーが、音楽と手話を組み合わせて人権啓発を行った。
3.同会場では2025年にも同種の派遣事業が実施されており、単発のイベントではなく、文化活動を使った地域啓発が継続している。

知遊館「歌と映画のやさしい時間」

京都府人権啓発推進会議は2026年8月29日、与謝野町立生涯学習センター知遊館で開かれた「歌と映画のやさしい時間」に、京都府人権啓発ユニットを派遣した。あじさいホールのステージには、京都府人権啓発イメージソング「世界がひとつの家族のように」の作詞を手掛けた鮎川めぐみ氏、ボーカルのMAKOTO氏、ギターの北脇久士氏が出演。「Fly Me To The Moon」「からだ」「瑠璃色の地球」などを演奏した。与謝野児童合唱団エンゼルハーモニーも「いただきます」を披露し、最後は出演者と合唱団、会場参加者が手話を交えながら「世界がひとつの家族のように」を共有した。

京都府が同曲を人権啓発に使用し始めたのは2013年で、世界人権宣言65周年を記念して鮎川氏が作詞、千住明氏が作曲した。府は歌手、学生、団体などによる「広め隊」を組織し、府内のイベントへの派遣や自主的な啓発活動を続けている。講演や冊子だけでは接点を持ちにくい住民に、音楽を通じて人権について考える入口を設ける手法である。

与謝野町の会場では、2025年8月2日にも「歌と映画でつづる人権のつどい」が開かれ、鮎川氏、MAKOTO氏らが出演した。この時も児童合唱団エンゼルハーモニーと「世界がひとつの家族のように」を合唱し、来場者が手話に参加している。2026年の取組は、少なくとも同会場では2年続けて行われた地域啓発となる。単発のステージイベントではなく、子どもの合唱活動や地域施設と人権啓発を結び付ける継続性が確認できる。

ただし、音楽による啓発には限界もある。「支え合い」や「やさしさ」を共有することは人権への入口になるが、差別や権利侵害には、部落差別、障害者差別、外国人への差別、ハラスメント、インターネット上の人権侵害など、それぞれ異なる制度や救済手段がある。京都府の「人権教育・啓発推進計画(第2次:改定版)」も、こうした具体的な人権課題を分けて施策対象としている。文化的な催しをきっかけに、具体的な人権課題や相談制度を知る次の学習機会へどうつなぐかが、イメージソングを使った啓発を継続する上での検証点となる。

出典

京都人権ナビ「歌と映画のやさしい時間」
URL:https://kyoto-jinken.net/informations/informations-8075/

京都人権ナビ「歌と映画でつづる人権のつどい」
URL:https://kyoto-jinken.net/informations/informations-7406/

京都人権ナビ「イメージソング広め隊」
URL:https://kyoto-jinken.net/imagesong/propagation/

京都府「京都府人権教育・啓発推進計画(第2次:改定版)」
URL:https://www.pref.kyoto.jp/jinken/plan/2nd_plan_re.html

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、裁判所、企業、公益団体、国際機関などが公表する一次情報を確認し、差別、子ども、障害者、高齢者、教育、福祉、司法・制度、外国人、ビジネスと人権などに関するニュース、制度解説、独自調査を発信しています。記事では出典を明示し、事実関係を確認したうえで、関連する法制度や統計、過去の経緯などを参照しながら、人権上の論点や社会的背景を整理しています。

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