1.NPO法人Collableが、設立から10年以上の事業拡大を受け、ロゴと公式サイトを刷新した。
2.新サイトでは、デザイン支援、講座、研究の3分野に事業を整理し、200件を超える実践を紹介する。
3.障害のある人を支援の対象に限定せず、調査や意思決定に参加する協働者として捉える姿勢を示した。

特定非営利活動法人Collable(東京都文京区、山田小百合代表理事)は2026年7月15日、団体ロゴと公式ウェブサイトを刷新した。2013年5月の設立から10年以上が経過し、子ども向けワークショップを中心とした初期の活動から、企業、自治体、文化施設を対象とするインクルーシブデザイン、ウェブアクセシビリティ、対話の場の設計へ事業領域が広がったことを受けた変更となる。新サイトでは、事業を「デザインリサーチ&コンサルティング」「講座・プログラム」「研究活動」の3分野に整理した。
新しいロゴは、団体名「Collable」に含まれる3つの小文字「l」を同じ形で表し、筆記体のループでつないだ。従来のロゴが二つの「l」を人に見立てて隣り合う関係を示していたのに対し、離れた位置にある文字も呼応させ、「隣にいなくても、ともにある」という考えを表現した。デザインは阿部航太氏が担当し、ウェブサイトの配色や一部グラフィックにも関わった。
Collableは、障害のある人を製品やサービスの評価対象として扱うのではなく、課題の発見や意思決定に加わる「リードユーザー」として協働する方法を掲げる。公式サイトによると、設立以降の実践は200件を超える。2024年には浜松科学館の展示リニューアルに向け、来館者の視点を探るワークショップを5月から6月に実施した。乃村工藝社との3年プロジェクトでは、社内イベント2回と約100ページの実践資料を制作しており、商品だけでなく、空間や組織の決定過程も対象としている。
今回の刷新で前面に出したウェブアクセシビリティは、障害の有無や年齢、利用環境にかかわらず、ウェブ上の情報や機能を利用しやすくする取組を指す。障害者差別解消法は、情報アクセシビリティの向上を、不特定多数の障害者を対象とする事前的な「環境の整備」に含めている。個別の申出を受けて対応する合理的配慮とは役割が異なり、利用者が困難を申し出る前から障壁を減らす措置となる。デジタル庁も、JIS X 8341-3:2016を踏まえた導入ガイドブックを行政機関や事業者向けに公開している。
ロゴやサイトの変更だけで、事業の参加構造が変わるわけではない。刷新の実質は、障害当事者や利用者の意見が調査、設計、最終判断へどの段階まで反映されるかに表れる。Collableは新サイトで「ためにから、ともにへ」を掲げ、200件を超える実践と相談可能な工程を公開した。山田小百合代表理事が示した理念を、企業、自治体、文化施設との各事業でどのような参加手続として運用するかが、今回のリニューアル後に確認すべき点となる。
特定非営利活動法人Collable「特定非営利活動法人Collable、ロゴとウェブサイトをリニューアル」
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000090152.html
特定非営利活動法人Collable「NPO法人Collable」
URL:https://collable.org/
デジタル庁「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」
URL:https://www.digital.go.jp/resources/introduction-to-web-accessibility-guidebook
内閣府「環境の整備」
URL:https://shougaisha-sabetukaishou.go.jp/kankyonoseibi/

