日鉄エンジニアリング、プラチナくるみんプラス認定

この記事のポイント

1.日鉄エンジニアリングが、仕事と子育て、不妊治療の両立支援で厚生労働省の上位認定を取得した。
2.2025年度の育児休業取得率は男性84%で、短時間勤務、テレワーク、復職面談などを実施している。
3.認定は制度と相談体制の整備を示すが、利用時のプライバシー保護や不利益取扱いの防止も必要となる。

プラチナくるみんプラス

日鉄エンジニアリング株式会社(東京都品川区、石倭行人代表取締役社長)は2026年7月22日、厚生労働省から「プラチナくるみんプラス」の認定を取得したと公表した。2025年度の育児休業取得率は男性84%、女性122%。厚生労働省の令和6年度雇用均等基本調査では全国平均が男性40.5%、女性86.6%だった。ただし、会社実績と全国調査では算定対象期間が異なる。女性の取得率が100%を超えるのは、対象年度より前に出産した社員が年度内に育児休業を始めた場合など、分子と分母の対象時期が一致しないことがあるためだ。

同社は、育児期に利用できる短時間勤務とテレワークを整備し、育児休業取得者の事例を社内で紹介してきた。復職時には、休業した社員、上司、人事担当者による面談を復職前後に実施する。不妊治療については、治療時に利用できる勤務・休暇制度を設け、「仕事と健康の両立支援セミナー」も行った。今回の認定では、子育て支援に加え、治療を続けながら働くための制度と職場内の理解促進が審査対象となった。

プラチナくるみんプラスは、次世代育成支援対策推進法に基づく制度で、2022年4月に始まった。高水準の子育て支援で「プラチナくるみん」の認定を受けた企業が、不妊治療のための休暇と、時間単位の年次有給休暇、時差出勤、短時間勤務、テレワークなどのうち少なくとも一つを整備する必要がある。企業方針と制度の周知、研修などによる理解促進、相談に対応する両立支援担当者の選任も認定基準に含まれる。

不妊治療では、通院回数の多さに加え、身体的・精神的な負担と勤務日程の調整が重なる。厚生労働省の調査では、治療経験者の26.1%が、仕事との両立ができず、離職や雇用形態の変更、治療の中断を経験した。治療の事実を職場に知られたくない社員もいるため、制度を利用する際の情報共有を必要最小限に抑え、上司や同僚による詮索、配置・評価上の不利益を防ぐ運用が欠かせない。

認定は、休暇制度や相談体制が基準を満たしたことを示すが、社員が実際に利用しやすいことや、不利益な取扱いが生じていないことまで証明するものではない。日鉄エンジニアリングの公表資料には、不妊治療向け制度の利用人数や相談件数、取得後の就業継続状況は記載されていない。同社が短時間勤務、テレワーク、復職面談、両立支援担当者をどのように運用し、育児や不妊治療を理由とする離職を防いだかを継続して示すことが、認定後の実務となる。

出典

日鉄エンジニアリング株式会社「子育てサポート企業として『プラチナくるみんプラス』認定を取得」
URL:https://www.eng.nipponsteel.com/news/detail/20260722/

厚生労働省「不妊治療と仕事との両立のために」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14408.html

厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査」
URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r06/06.pdf

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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