
和歌山県と公益財団法人和歌山県人権啓発センターは、幼児向け人権啓発プログラム「みんな、たいせつ『人権感覚を育てよう』プログラム」の講師養成セミナーを開催する。開催日は、第1回が6月5日(金)10時30分から16時まで、会場は岩出市民俗資料館。第2回は6月12日(金)13時から16時まで、会場は和歌山県水産試験場。講師は一般社団法人toddleわかやま代表理事の家本めぐみ氏で、対象は幼稚園、保育所、認定こども園、児童施設等に勤務する人など。定員は各会場30人で、先着順・事前申込制、参加費は無料とされている。
「みんな、たいせつ」は、幼児期から人権意識を育むことを目的としたプログラムである。今回のセミナーは、こどもたちの生活の場である幼稚園、保育所、認定こども園、家庭などで同プログラムを実施できるファシリテーターを養成するものと位置付けられる。人権教育は、差別や偏見を知識として学ぶ段階だけでなく、自分も他者も大切にされる存在であることを、日常の関わりの中で体験的に理解することが基礎となる。
幼児期の人権啓発では、難しい制度説明よりも、友だちとの関わり、気持ちの表現、違いへの気付き、相手の話を聴く姿勢などが重要になる。保育者や施設職員が、こどもの発達段階に応じて適切に働きかけることは、いじめ、排除、からかい、性別役割への固定観念などを早期に見直す土台となる。講師養成セミナーは、単なる啓発イベントではなく、保育・幼児教育の現場に人権感覚を根付かせるための人材育成の取組といえる。
また、保育現場には、障害の有無、家庭環境、国籍や文化的背景、発達の違いなど、多様な事情を抱えるこどもや保護者が関わっている。人権感覚を育てる実践は、こども同士の関係づくりだけでなく、保護者対応、職員間のコミュニケーション、施設全体の相談しやすい雰囲気づくりにも関係する。幼児教育・保育関係者が共通の視点を持つことで、不適切な言動や無意識の偏見に気付きやすくなり、こどもの尊厳を守る環境整備につながる。
人権の観点からは、幼児期の取組を「教え込む」ものとしてではなく、安心して遊び、話し、違いを認め合う経験として設計することが重要である。今回のセミナーは、県内の保育・児童福祉関係者が、日常の保育実践を人権尊重の視点から見直す機会となる。受講者が各施設でプログラムを活用すれば、こども本人への働きかけにとどまらず、施設職員や保護者を含む地域の人権教育の広がりにもつながる。
和歌山県「みんな、たいせつ『人権感覚を育てよう』プログラム講師養成セミナーを開催します!」
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