岐阜県、性暴力相談1,364件 LINE・同行支援増

この記事のポイント

1.岐阜県は5月15日、令和7年度の「ぎふ性暴力被害者支援センター」相談状況を公表した。
2.相談件数は1,364件で前年度比25.5%増、同行支援は153件で82.1%増となった。
3.加害者と面識がある相談が73.8%を占め、相談経路ではメール・LINEの伸びも目立った。

岐阜県男女共同参画推進課はこのほど、令和7年度の「ぎふ性暴力被害者支援センター」における相談状況をまとめた。相談件数は1,364件で、前年度から25.5%増えた。相談手段別では電話905件、面接78件、メール203件、LINE178件。メール相談は41.0%増、LINE相談は32.8%増となり、電話以外の相談経路が利用される傾向も示された。同行支援は153件で、前年度比82.1%増だった。

相談者の性別は女性1,150件、男性203件、不明11件で、女性からの相談が84.3%を占めた。被害者との関係では、本人からの相談が921件で67.5%、家族からの相談が288件で21.1%。県は、被害者が未成年など若年層の場合、本人ではなく保護者から相談を受けることもあると説明している。

年齢別にみると、相談者全体では40代が358件、26.3%で最も多く、30歳以上が約6割を占めた。これに対し、LINE相談に限ると20代が76件、42.7%で最多となり、29歳以下が約6割を占める。相談件数の増加は、被害そのものの増減だけでは判断できない。少なくとも公表資料からは、若年層が電話よりもLINEを使いやすいこと、従来は相談につながりにくかった層が別の入口から支援に接続している可能性が読み取れる。

相談内容では、「不同意性交等」が350件、25.7%、「不同意わいせつ等」が578件、42.4%で、両者を合わせると68.1%に上った。被害者が19歳以下である相談は329件、24.1%。加害者との関係では、加害者と面識がある場合の被害に関する相談が1,007件、73.8%を占めた。性暴力被害は、見知らぬ相手による突発的被害だけでなく、知人、家族、職場・学校関係など、生活圏内の関係性の中で生じる場合が少なくない。今回の数値は、被害者が周囲に相談しにくい構造を考える上でも重い。

「ぎふ性暴力被害者支援センター」は、岐阜県が平成27年10月に設置し、公益社団法人ぎふ犯罪被害者支援センターが運営を受託している。女性相談員による電話・面接相談、同行支援、産婦人科・泌尿器科診療、心理カウンセリング、法律相談、支援に係る費用負担などを行う。相談受付は全国共通短縮ダイヤル「#8891」、全国共通フリーダイヤル「0120-8891-77」、専用電話「058-215-8349」。専用電話は「24時間ホットラインやさしく」として24時間・365日受け付けており、第2・第4火曜日の午後4時から午後8時までは男性相談員も対応する。

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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