
姫路市は、令和8年度の男女共同参画週間講演会として、脚本家・小説家の吉田恵里香さんを招き、2026年6月14日に講演会を開催する。テーマは「『はて?』の先の未来へ~作品に込めた問いかけの力~」。会場は姫路市市民会館大ホールで、時間は午後1時30分から午後3時まで、開場は午後1時。定員は800人で、申込多数の場合は姫路市民を優先して抽選する。参加費は無料で、申込期限は5月21日必着となっている。
吉田さんは、2024年度前期のNHK連続テレビ小説「虎に翼」の脚本を手がけたことで知られる。同作は、日本初の女性弁護士の一人をモデルに、法、家族、仕事、性別役割、戦後社会の変化を描いた作品として大きな反響を呼んだ。今回の講演では、何気ない日常の中で湧き上がる違和感や疑問を見過ごさず、「はて?」と問い続けることの大切さ、誰もがその人らしく生きられる未来への思いを語る内容とされている。
男女共同参画は、単に女性の社会参加を促す施策ではない。家庭、職場、学校、地域社会に残る固定的な性別役割分担意識を見直し、性別にかかわらず、誰もが自分の生き方を選べる社会をつくるための人権課題である。家事・育児・介護の偏り、職場での昇進機会の差、非正規雇用や賃金格差、意思決定の場への女性参画の少なさなどは、地域社会にも身近な問題として存在している。
今回の講演会では、手話通訳と要約筆記が用意され、満1歳から就学前までの幼児を対象とする一時保育も実施される。一時保育の利用料は幼児1人につき300円で、事前申込が必要である。こうした配慮は、講演内容だけでなく、参加機会そのものを開くという点でも重要である。障害のある人や子育て中の人が参加しやすい環境を整えることは、男女共同参画や人権啓発を実際の制度運用に落とし込む取組といえる。
文化作品を入口にした人権啓発は、法律や制度の説明だけでは届きにくい層にも、社会の中にある不平等や違和感を考える機会を広げる効果がある。姫路市の講演会は、ドラマや物語を通じて共有された「問い」を、地域の暮らしや職場、家庭の課題へ引き寄せる場となる。参加者が自分の身近な場面で「当たり前」とされてきた慣習を見直し、性別に基づく思い込みや不利益を減らす行動につなげられるかが、啓発事業としての実質的な意義となる。
NHK連続テレビ小説 虎に翼 (上)(下)巻セット
https://amzn.to/4tbmfEy

