1.鳥取県立境港総合技術高校は9月10日、福祉科1年生21人とインドネシア人技能実習生4人による交流学習を行う。
2.技能実習制度は2027年4月に育成就労制度へ移行し、制度目的も「国際貢献」から人材育成・確保へ変わる。
3.交流を文化理解だけでなく、外国人を同じ介護現場で働く労働者として理解する職業教育につなげられるかが課題となる。

鳥取県立境港総合技術高校は2026年9月10日、福祉科1年生21人と社会福祉法人真誠会で働くインドネシア人技能実習生4人による交流学習を実施する。生徒は女子12人、男子9人。介護実習室でグループワークを行い、やさしい日本語や非言語コミュニケーションを使いながら、介護職や文化の違いについて学ぶ。
開催時期には制度上の意味がある。技能実習制度は2027年4月1日に育成就労制度へ移行する。出入国在留管理庁は制度改正の理由として、技能移転による国際貢献という技能実習制度の目的と、実際には人手不足分野の人材確保に利用されていた実態との乖離や、人権保護をめぐる問題を挙げている。育成就労制度では、3年間の就労を通じて特定技能1号水準へ育成し、人材を確保することを制度目的として明示する。
さらに2026年9月1日からは、新制度施行に向けた一部の事前申請も始まっている。つまり今回の交流学習は、技能実習制度の終了準備が実務上すでに始まった段階で行われることになる。本人意向による転籍も一定の条件下で可能になるなど制度は変わるが、完全な転職自由化ではなく、技能、日本語能力、就労期間などの条件が設けられる。
外国人介護職員を「外国文化を紹介してくれる人」とだけ見ると、交流教育の一部しか捉えられない。賃金、安全衛生、ハラスメント防止、転籍、日本語教育、地域生活などの権利を持つ労働者であり、将来介護職を目指す高校生にとっては同じ職場で働く同僚となり得る。境港総合技術高校の授業が異文化交流から、外国人職員と対等な職業関係を築くための教育まで進めば、制度転換期ならではの学習となる。
鳥取県「境港総合技術高等学校・外国人技能実習生との交流」
URL: https://db.pref.tottori.jp/pressrelease2.nsf/webview/381B703DE4D1489649258E680007862A?OpenDocument
出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」
URL: https://www.moj.go.jp/isa/applications/faq/ikusei_qa_00002.html

