「こどもの人権110番」8月28日から強化週間 電話とLINEで相談

この記事のポイント

1.8月28日から9月3日まで全国一斉「こどもの人権相談」強化週間を実施
2.平日は午後7時まで電話を受け付け、全国共通の無料番号に加えてLINE相談も案内
3.家庭や学校とは別の相談経路を持つことが、いじめや虐待などを抱える子どもの救済への入口となる

こどもの人権を守ろう

杉並区は8月28日から9月3日まで実施される全国一斉「こどもの人権相談」強化週間を案内している。期間中、人権擁護委員と東京法務局職員が小中学生からの電話相談を受け付ける。「こどもの人権110番」は0120-007-110で、通話料は無料。平日は午前8時30分から午後7時、土日は午前10時から午後5時まで対応し、法務局のLINEじんけん相談も利用できる。

この取組は杉並区独自の相談事業ではなく、法務局が全国で同じ期間に実施する強化週間である。東京法務局だけでなく各地の法務局が8月28日から9月3日までの相談体制を告知しており、地域を越えて共通番号から相談できる。子どもにとって、居住する自治体の窓口を自分で調べなくても利用できる点が全国共通窓口の特徴となる。

相談窓口を考える際には、「窓口が存在する」ことと「子どもが実際に使える」ことを分ける必要がある。いじめ、家庭内の暴力、差別、SNSでの被害などでは、学校や家庭の大人が問題の当事者であったり、相談したことで状況が悪化するのではないかと子どもが考えたりする場合もある。家庭・学校とは別に法務局へ直接つながる経路があることは、相談先を一つに限定しないという意味を持つ。

電話に加えてLINEを用意する点も同様である。声で事情を説明しにくい子どもと、文字で相談しにくい子どもでは利用しやすい手段が異なる。相談手段を複線化することは、単なる利便性ではなく、救済制度へ到達するまでの障壁を下げる仕組みとして捉えられる。「こどもの人権110番」は相談を受けた後、人権侵犯の疑いがある事案について法務局の人権擁護機関による対応につながる場合もある。

杉並区が地域向けに全国制度を周知する意味は、相談窓口を新設することではなく、子どもが必要な時にその存在を知っている状態をつくることにある。強化週間終了後も利用できる相談経路を学校や家庭、地域で継続して周知できるかが、東京法務局と自治体側の次の実務課題となる。

出典

杉並区「全国一斉『こどもの人権相談』強化週間」
URL:https://www.city.suginami.tokyo.jp/s013/news/26990.html

東京法務局「全国一斉『こどもの人権相談』強化週間」
URL:https://houmukyoku.moj.go.jp/tokyo/page000001_01091.html

横浜地方法務局「全国一斉『こどもの人権相談』強化週間」
URL:https://houmukyoku.moj.go.jp/yokohama/page000001_00219.html

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

人権ニュース編集部をフォローする
福祉
シェアする
タイトルとURLをコピーしました