1.国際子ども権利センターが8月8日、2025年度の活動をまとめた8ページの年次報告書を公開した。
2.子どもの権利に関する講演・研修や政策提言と並び、子ども・若者のセーフガーディング体制や組織ガバナンスの整備を掲げた。
3.子どもの「声を聴く」活動では、参加機会を増やすだけでなく、子どもが安全に関われる環境を同時に整えることが権利保障の前提となる。

認定NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)は8月8日、2025年度の活動をまとめた8ページの年次報告書「子どもの声が、今と未来を動かす」を公開した。2025年度は全国での子どもの権利に関する講演・研修、「世界の子ども権利かるた」を使った普及活動、子どもの権利連続講座、ネットワークを通じた政策提言を実施したとしている。
報告の中で見逃せないのが、啓発や政策提言と並べて「子ども・若者のセーフガーディング体制」を掲げた点だ。C-Rightsは全事業で、子ども、ユース、大人を含む関係者の人権を守り、セーフガーディングに基づいて活動するとしている。加えて、認定NPO法人の更新やガバナンス、組織体制の強化にも取り組んだ。子どもの権利を外部に教える活動と、自らの組織の中で参加者を保護する仕組みを別々に扱わない構成になっている。
こども基本法は、すべてのこどもについて、年齢や発達の程度に応じて、自分に直接関係する事項について意見を表明し、社会的活動に参画する機会を確保することを基本理念に含める。こども家庭庁の資料も、意見を表明する機会だけでなく、意見を形成する過程を支えることを示している。したがって「子どもの声を聴いた」という事実だけで、子どもの参加が十分に保障されたことにはならない。参加するかどうかを選べること、安全に発言できること、その声がどう扱われるかを子どもが理解できることなど、参加の環境そのものが問題になる。
C-Rightsのウェブ掲載文からは、2025年度の講演回数、参加した子どもの人数、政策提言に子どもの意見がどのように反映されたかといった定量的な成果までは確認できない。年次報告を評価する際には、活動件数だけでなく、子どもの意見が実際の活動や制度提言を変えた事例、セーフガーディング体制を運用して得た課題などが次の確認材料になる。C-Rightsが「子どもの声」と組織内部の安全確保を同じ年度報告で扱ったことは、子どもの参加をイベントではなく組織運営の問題として扱う方向を示している。
国際子ども権利センター「『子どもの声が、今と未来を動かす』2025年度年次報告書を公開しました!」
URL:https://c-rights.org/anuualreport_2025/
こども家庭庁「こども基本法」
URL:https://www.cfa.go.jp/policies/kodomo-kihon
子どもの権利とは
URL:https://jinken-news.com/glossary/childrens-rights/
こども基本法とは
URL:https://jinken-news.com/glossary/kodomo-kihon-hou/
