1.大阪市が11月23日、なんばCITYで男女共同参画イベントを開催。モデル・タレントのゆうちゃみさんが出演する。
2.性別による無意識の思い込み「アンコンシャス・バイアス」をテーマに、全9問の診断やトークショー、イラスト展示を実施する。
3.予約不要・入場無料で、家庭や職場、学校での固定的な性別役割分担意識を振り返る機会を提供する。
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なんばCITYで「男女のアン・バイ」を体験
大阪市は2026年11月23日(月・祝)、なんばCITY地下1階ガレリアコートで、男女共同参画普及啓発イベント「あなたは大丈夫?〈男女のアン・バイ〉診断&トークショー」を開催する。モデル・タレントのゆうちゃみさんをゲストに迎え、性別による無意識の思い込みについて考える。トークショーは午前11時と午後1時からの2回で、いずれも約30分。参加費は無料で予約も必要ない。来場者には、アン・バイ診断にアクセスできるコードが入った三角ステッカーも配布する。大阪市市民局が11月4日に開催概要を公表した。
ゲストのゆうちゃみさんは2001年9月8日生まれ、大阪府東大阪市出身。ファッション誌『Popteen』『egg』などでモデルとして活動し、テレビや映画、CMなどにも出演している。東大阪市魅力PR大使を務めるなど、関西にゆかりのあるタレントとしても知られる。今回は、身近な生活の中にある性別による思い込みをテーマにした啓発イベントに参加する。
アンコンシャス・バイアスとは何か
「アン・バイ」は、アンコンシャス・バイアス(Unconscious Bias)の略称である。日本語では「無意識の思い込み」や「無意識の偏見」と訳され、過去の経験や社会的な慣習などによって、本人が気付かないうちに形成される物事の捉え方や判断の偏りを指す。
大阪市が紹介している例には、「男性は仕事を優先して当然」「子育ては母親が主役」「女子は理系が苦手」といった考え方がある。いずれも、個人の希望や能力を確認する前に、性別によって役割や適性を決めつけるものである。例えば、進路を考える場面で理系分野への適性を性別だけで判断すれば、本人が希望する学習や職業の選択肢が狭まる場合がある。家庭内で育児や介護の役割を性別によって当然のものと考えることも、本人が望む生活や働き方に影響する可能性がある。
ここで区別したいのは、本人が自ら選んだ役割と、周囲の固定観念によって選択が制約された役割である。例えば、家族の事情や本人の希望から夫婦の一方が主に家事を担当することと、性別だけを理由にその役割を当然とすることは同じではない。男女共同参画は、家庭や職場で特定の役割分担を禁止する考え方ではなく、性別にかかわらず本人の意思や能力に応じた選択ができることを目指している。
9問の診断とイラストで身近な場面を確認
会場では、トークショー以外の時間にも参加型の企画を用意する。午前11時30分から午後1時までと、午後1時30分から4時までは、全9問のチェック項目による「アン・バイ診断」を実施。家庭、職場、学校などで起こり得る場面を題材に、無意識の思い込みについて考える動画やイラストパネルも展示する。
診断は、自分の考え方を振り返るための啓発企画として理解できる。アンコンシャス・バイアスは、質問への回答だけで完全に把握できる性質のものではなく、心理学では潜在的な態度や連想を調べる専門的な測定方法も研究されている。今回の診断も、個人の人格や差別意識の有無を医学的に判定するものとしてではなく、日常の考え方を見直す入口として活用することが適切だろう。
内閣府男女共同参画局は2021年度と2022年度に、性別による無意識の思い込みに関する調査を実施した。2022年度調査では、性別役割に関する考え方に加え、他者から実際に言われたり、態度として感じたりした経験も調べている。自分が持っている考え方と、他者の言動によって受ける影響は必ずしも一致しない。内閣府も、この調査について、心理学でいう潜在的バイアスそのものを直接測定したものとは限らない旨を説明している。
男女共同参画社会基本法と大阪市の基本計画
今回のイベントの制度的な背景には、1999年6月に施行された「男女共同参画社会基本法」がある。同法は、男女が社会の対等な構成員として、自らの意思で様々な分野の活動に参画する機会を確保し、その利益と責任を共に担う社会の形成を目指している。
特に第4条は、社会の制度や慣行が固定的な性別役割分担を反映し、男女の活動の選択に中立でない影響を与えることがあると指摘している。そのため、男女共同参画は法律上の差別をなくすことだけでなく、日常の慣行や思い込みが選択の自由にどのような影響を与えているかを考えることにも関係する。
大阪市は2026年3月31日、「大阪市男女共同参画基本計画~第4次大阪市男女きらめき計画~」を策定した。計画期間は2026年度から2030年度までの5年間で、市の男女共同参画施策を総合的に進めるための計画である。国も2026年3月13日に第6次男女共同参画基本計画を閣議決定しており、今回のイベントは、こうした国や市の施策を市民の生活と結び付ける啓発活動の一つとなる。
家庭や職場での選択を考える機会に
無意識の思い込みは、必ずしも明確な差別意識と結び付いているわけではない。善意や慣習に基づく判断であっても、相手の希望を確認しないまま役割や適性を決めれば、その人の選択肢を狭める場合がある。家庭での家事・育児分担、学校での進路選択、職場での採用や業務分担など、具体的な場面に置き換えて考えることができる。
大阪市の男女共同参画特設サイトでは、無意識の思い込みに関する情報を紹介するとともに、ふりがな表示や背景色の切替えなどの閲覧支援機能も設けている。今回のイベントは事前予約不要で、トークショーのほかに診断やパネル展示だけを体験することもできる。大阪市は、11月23日のなんばCITYでの催しを通じ、市民が「男女のアン・バイ」に気付き、自分や周囲の人の選択を尊重することについて考える機会を提供する。
大阪市市民局「ゆうちゃみ出演!あなたは大丈夫?〈男女のアン・バイ〉診断&トークショー」
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000193434.html
大阪市「男女共同参画特設サイト」
URL:https://www.city.osaka.lg.jp/contents/wdu060/anbai/
大阪市「大阪市男女共同参画基本計画~第4次大阪市男女きらめき計画~を策定しました」
URL:https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/shimin/0000675848.html
内閣府男女共同参画局「令和4年度 性別による無意識の思い込みに関する調査研究」
URL:https://www.gender.go.jp/research/kenkyu/seibetsu_r04.html
内閣府男女共同参画局「男女共同参画社会基本法」
URL:https://www.gender.go.jp/about_danjo/law/kihon/9906kihonhou.html
内閣府男女共同参画局「第6次男女共同参画基本計画」
URL:https://www.gender.go.jp/about_danjo/basic_plans/6th/index.html
アンコンシャス・バイアス
URL:https://jinken-news.com/glossary/unconscious-bias/
固定的性別役割分担意識
URL:https://jinken-news.com/glossary/fixed-gender-roles/
男女共同参画社会基本法
URL:https://jinken-news.com/glossary/danjo-kyodo-sankaku-shakai-kihon-hou/

