滋賀県、女性に対する暴力防止へ19市町で啓発 相談案内や講座を展開

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この記事のポイント

1.滋賀県は11月12~25日の「女性に対する暴力をなくす運動」に合わせ、県内全域で啓発事業と相談事業を実施する。
2.関連事業一覧には県内19市町の取組が掲載され、護身術講座、パープル・ライトアップ、相談窓口カードの配布などを行う。
3.DVや性暴力に関する理解を広げるとともに、被害を受けた人が日常生活の中で相談先の情報に触れられる環境づくりにつなげる。

滋賀県の令和8年度「女性に対する暴力をなくす運動」に合わせた関連事業

滋賀県は2026年11月12日から25日まで、国の「女性に対する暴力をなくす運動」に合わせ、県内全域で啓発事業や相談事業を実施する。10月30日に公表した関連事業一覧には、県と県内19市町の取組が掲載されている。ポスターやリーフレットの配布、相談窓口の案内、講演会、パープル・ライトアップなどを通じて、配偶者等からの暴力、性犯罪・性暴力、ストーカー行為、セクシュアルハラスメントなどの問題を県民に伝える。国際連合が定める11月25日の「女性に対する暴力撤廃国際日」を含む2週間に、県と市町がそれぞれの地域の実情に応じた活動を行う。

彦根市や大津市では体験型の講座

滋賀県は11月21日午前10時から、彦根市男女共同参画センターが主催する講演会への参加を予定している。彦根市男女共同参画センターでは、女性が犯罪被害に遭わないための安全に暮らす方法を学ぶ催しが行われる。

大津市では11月19日午前10時から11時30分まで、明日都浜大津を会場に護身術講座を開催する。現役警察官から、犯罪に遭わないための方法や、とっさの場面で自分を守るための護身術などを学ぶ内容である。

こうした講座は、身体の安全について具体的に学ぶ機会となる。ただし、暴力を防ぐ責任を被害者側だけに負わせるものではない。暴力を行う側の行為が問題であることを前提に、危険を感じたときの対応や相談先について知識を得る活動として理解することが適切である。

県や市町は、講座の開催だけでなく、広報紙や施設内の掲示、相談窓口の案内なども組み合わせている。

草津市では生理用品と相談窓口カードを活用

草津市は、つながりサポート事業と連携し、生理用品に相談窓口カードを添える取組を実施する。市の公共施設などでも相談先の情報を知らせる。

生活に必要な物品と相談先の情報を組み合わせる方法は、行政からの案内を普段手に取らない人にも、情報を届けるきっかけとなる。

DVや性暴力を受けている人の中には、相談窓口を調べること自体が難しい人もいる。加害者がインターネットの閲覧履歴や携帯電話を確認する環境にある場合、相談先を検索する行為にも不安が伴う。

そのため、公共施設に相談カードを設置したり、生活の中で受け取る配布物に情報を添えたりする方法には、相談への入口を増やすという側面がある。

長浜市では市民交流センターで女性の悩み相談を実施。守山市では定例の女性相談に加え、広報紙、放送、公共施設の掲示などを活用する。甲賀市、湖南市、東近江市などでも、相談窓口の周知や通常の相談事業を通じた支援情報の提供が予定されている。

DVは身体的な暴力だけを意味しない

DV(ドメスティック・バイオレンス)は、配偶者や交際相手など親密な関係にある人から受ける暴力を指す言葉として用いられる。

身体的な暴行に限らず、人格を否定する言動、脅迫、交友関係の制限、経済的な支配なども、DVとして問題になる場合がある。

ただし、DVと呼ばれる行為のすべてが、同じ法律上の保護命令や刑事罰の対象になるわけではない。制度を利用する際には、被害の内容や当事者の関係、法律に定められた要件を確認する必要がある。

配偶者暴力防止法は、配偶者等からの暴力に関する相談、被害者の保護、自立支援などの仕組みを定めている。配偶者暴力相談支援センターなどでは、被害者の事情や希望に応じた相談対応を行っている。

相談をすることは、直ちに離婚や別居などを決断することと同じではない。自分が置かれている状況を整理し、利用できる支援制度について知るために相談することもできる。

パープル・ライトアップと地域での啓発

女性に対する暴力根絶を象徴するパープルリボンにちなみ、県内各地で紫色のライトアップも行われる。

大津市では、びわこ大津館を11月12日から18日まで紫色に照らすほか、ブックフェアや公共施設での啓発を予定している。近江八幡市では白雲館、愛荘町ではゆめまちテラスえちでパープル・ライトアップを実施する。

こうした活動には、暴力を容認しないという意思を示すとともに、相談できる場所があることを周知する役割がある。

国の「女性に対する暴力をなくす運動」は2001年から実施されている。11月25日の国際デーに合わせた期間を設定し、女性に対する暴力の問題を集中的に伝えてきた。

19市町の取組を一覧で確認

滋賀県が公開した4ページの関連事業一覧には、各市町のポスター掲示、広報活動、講演会、相談、ライトアップなどが整理されている。

大規模なイベントに参加することだけが、今回の運動への関わり方ではない。図書館などで関連図書を読む、自治体の広報から相談窓口を確認する、地域の講座に参加するなど、それぞれの生活に合わせて情報に触れることができる。

滋賀県は女性活躍推進課を中心に、県内19市町とともに11月12日から25日まで啓発事業と相談事業を展開する。県民は県が公表した一覧から、居住する市町で実施される事業や相談先を確認できる。

出典

滋賀県「令和8年度『女性に対する暴力をなくす運動』に合わせた関連事業を実施します」
URL:https://www.pref.shiga.lg.jp/fg00/press-release/34528.html

滋賀県「令和8年度『女性に対する暴力をなくす運動』関連事業一覧」
URL:https://www.pref.shiga.lg.jp/documents/34528/20261028211224.pdf

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人権ニュース編集部

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