1.大阪府高槻市は11月21日、子どもを性暴力から守るために大人ができることを学ぶ講座を開催する。
2.NPO法人CAPみしま・大阪のスタッフが、性暴力の予防と子どもから相談を受けたときの対応を扱う。
3.2026年12月施行の「こども性暴力防止法」と併せ、日常生活と制度の両面から子どもの安全を考える機会となる。

性暴力の予防と相談対応を学ぶ
大阪府高槻市は2026年11月21日、講座「子どもを性暴力被害からまもるために―おとなのできること―」をクロスパル高槻4階401会議室で開催する。午前10時から正午までの2時間、NPO法人CAPみしま・大阪のスタッフを講師に、ワークショップ形式で性暴力の予防や子どもから相談を受けたときの対応について学ぶ。
参加対象はテーマに関心のある人で、定員は24人。受講料は無料となっている。申し込み多数の場合は、市内在住・在勤・在学の人が優先される。
市は、子どもが安心して、自信を持ち、自由に自分らしく生きる権利を守るため、大人が持つべき知識や関わり方を考える講座として案内している。
CAPとはどのような考え方か
CAPは「Child Assault Prevention」の略称で、子どもが暴力から身を守るための教育プログラムとして知られている。
子どもへの暴力防止では、危険な場面から逃れる方法を教えるだけでなく、子どもには大切にされ、安全に暮らす権利があることを伝えることも重視される。
性暴力の被害防止を考える際には、子どもだけに被害を防ぐ責任を負わせないことが基本となる。子どもが大人に助けを求められる関係や、子どもの言葉を受け止める環境をつくることが、大人の役割として関わってくる。
特に性暴力では、加害者と被害者の間に年齢、立場、経験などの差が存在することがあり、子どもが拒否や相談をしにくい場合がある。大人が日常的に子どもの意思を尊重し、困ったときに相談できることを伝えることは、こうした問題を考える基礎となる。
子どもから相談を受けたときの対応
今回の講座では、被害の予防に加え、相談を受けた際の対応を扱う。
子どもから性暴力に関する相談を受けた場合、本人の話を落ち着いて聴き、安全を確保することが基本となる。子どもの説明を最初から疑ったり、責めたりすることは、相談を続けにくくするおそれがある。
同時に、周囲の大人が独自に事実関係を詳しく調べようとすると、子どもへの負担や、その後の専門的な聞き取りに影響する場合がある。
相談を受けた大人は、本人の安全に配慮しながら、必要に応じて学校、児童相談所、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターなどの専門機関につなぐことが考えられる。
相談への対応は、子どもの意思を尊重することと、危険がある場合に適切な保護につなぐことの両方を考えて進める必要がある。
12月施行の「こども性暴力防止法」との関係
2026年12月25日には、こども性暴力防止法が施行される予定である。正式名称は「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律」で、2024年6月に成立した。
この法律は、学校や教育・保育などの事業者における子どもへの性暴力を防止するための制度を定めている。対象事業者に対する安全確保措置や、一定の業務に従事する人についての性犯罪歴の確認制度などが柱となる。いわゆる「日本版DBS」と呼ばれる制度も、この法律に含まれている。
ただし、性犯罪歴の確認制度だけで、すべての性暴力を防げるわけではない。組織の日常的な安全管理、相談・通報の仕組み、子どもの意思を尊重する姿勢なども、被害防止に関わる。
高槻市の講座は法律の制度説明を目的としたものではないが、子どもの安全を守るための大人の関わり方を学ぶ点で、こうした制度的な取組と共通する課題を扱う。
申し込みと一時保育
講座の申し込みは11月3日から受け付ける。簡易電子申込のほか、電話または男女共同参画センターの窓口から申し込める。
未就学児を対象とした保育は定員5人で、11月11日までの申し込みが必要となる。市の案内によると、講座会場への子どもの入場はできない。
問い合わせは高槻市男女共同参画センター(072-685-3725)。
子どもの性暴力防止を、専門家だけが扱う問題ではなく、家庭や学校、地域で子どもと接する大人が学べるテーマとして取り上げることが、今回の講座の特色となっている。
高槻市「子どもを性暴力被害からまもるために―おとなのできること―」
URL:https://www.city.takatsuki.osaka.jp/event/74568.html
こども家庭庁「こども性暴力防止法」
URL:https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou

