群馬県、Gアスリートで由井真緒里選手のパラ水泳を紹介

群馬県は、県にゆかりがあり世界で活躍する選手を紹介する「Gアスリート」のページで、第10回として前橋市出身の由井真緒里選手を取り上げている。由井選手はパラ水泳の選手で、県公式動画サイト「tsulunos~群馬県公式~」では、水泳を始めたきっかけや競技の魅力、パラリンピックに向けた思いなどを語るインタビューが公開されている。群馬県は、トップアスリートの競技生活や人柄を発信することで、スポーツを通じた地域の機運醸成を図っている。

由井選手は、東京2020パラリンピックに続き、パリ2024パラリンピックの水泳日本代表にも選出された群馬県関係選手である。パラ水泳は、障害の種類や程度に応じたクラス分けのもと、選手が残された身体機能を生かして競う競技であり、高度な技術、持久力、戦略性が求められる。県が由井選手を「Gアスリート」として紹介することは、競技成績の紹介にとどまらず、パラスポーツを身近なスポーツ文化として広げる意味を持つ。

群馬県は、将来的に全国や世界で活躍が期待される選手を「ぐんま強化指定パラアスリート」として選考し、アスリート活動に係る経費の一部を補助する取組も進めている。由井選手も令和5年度の強化指定パラアスリートに選ばれていた。競技用具、遠征、練習環境、指導体制の確保は、パラアスリートにとって大きな課題となり得る。自治体による支援は、選手本人の努力を支えるだけでなく、障害のある人がスポーツに挑戦しやすい地域環境を整える施策としても重要である。

人権の観点から見ると、パラスポーツの発信は、障害のある人を「支援される存在」としてだけ捉える見方を改め、競技者、表現者、地域のロールモデルとして認識する機会となる。学校教育や地域活動では、パラスポーツを通じて、障害への理解、合理的配慮、バリアフリー、共生社会について具体的に学ぶことができる。一方で、感動的な物語としてのみ消費するのではなく、競技環境や社会参加の障壁にも目を向けることが求められる。

今回のGアスリート紹介は、県ゆかりの選手を応援する広報であると同時に、パラスポーツを地域社会に根づかせる啓発の一環といえる。競技の魅力や選手の歩みを知ることは、障害のある人のスポーツ参加を特別なものではなく、誰もがスポーツに親しむ権利の延長線上に位置づけるきっかけとなる。行政、学校、スポーツ団体、地域住民が連携し、観戦、体験、支援の機会を広げていけるかが、今後のパラスポーツ振興の課題となる。

出展

群馬県、群馬県公式動画サイト「tsulunos~群馬県公式~」
URL:https://www.pref.gunma.jp/page/191392.html

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