IMADR「人権のレンズ」で差別を考える 10月2日大阪

この記事のポイント

1.反差別国際運動(IMADR)などは10月2日、大阪市で第35回ヒューマンライツセミナーを開催する。
2.大阪公立大学の阿久澤麻理子教授らが、人権を「思いやり」にとどめず、権利の保障・行使・回復という構造から扱う。
3.UDトークなどの情報保障も用意され、人権を学ぶ場そのものへの参加しやすさも研修の実践的な論点となる。

第35回ヒューマンライツセミナー 「人権のレンズを通して≪差別≫を見る」

反差別国際運動(IMADR)などは2026年10月2日午後1時から3時30分まで、大阪市中央区のエル・おおさか「エル・シアター」で第35回ヒューマンライツセミナー「人権のレンズを通して≪差別≫を見る」を開催する。参加費は3,500円、申込期限は9月25日。研修資料として『現代世界と人権28』が用意される。

第1部では大阪公立大学教授の阿久澤麻理子氏、第2部ではFacilitator’s LABO代表の栗本敦子氏が登壇する。案内では、人権を「優しさ」や「思いやり」の問題だけとして理解するのではなく、人が生まれながらに有する権利として捉え、差別によって権利が侵害されたときに、権利を守り、行使し、回復するという構造から学ぶことを主題としている。差別を個人間の感情やマナーの問題だけで説明しないことが研修の柱となる。

政府の「人権教育・啓発に関する基本計画」も、人権を人間の尊厳に基づく基本的権利として扱っている。「相手を思いやる」という啓発は日常生活で理解しやすい一方、それだけでは、差別を受けた人が行政へ救済を申し立てる権利、職場で差別的取扱いの是正を求める権利、障害のある人が合理的配慮を求める権利など、制度によって保障される側面が見えにくくなる。権利主体という考え方を明確にすることは、人権教育を道徳教育だけに還元しないための基礎になる。

セミナーではUDトークを利用するほか、参加に際して配慮が必要な場合の事前相談も受け付ける。人権教育では研修内容が適切であることに加え、障害などを理由に学習機会から排除されないよう参加環境を整えることも実践の一部となる。複数の市民団体、労働団体、教育・企業関係組織などが関わる第35回ヒューマンライツセミナーは、「差別をどう説明するか」と同時に、「誰が人権を学ぶ場へ参加できるか」を考える機会となる。

出典

反差別国際運動「第35回ヒューマンライツセミナー」
URL:https://imadr.net/hrs35/

法務省「人権教育・啓発に関する基本計画(第二次)」
URL:https://www.moj.go.jp/JINKEN/JINKEN83/jinken83.html

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、裁判所、企業、公益団体、国際機関などが公表する一次情報を確認し、差別、子ども、障害者、高齢者、教育、福祉、司法・制度、外国人、ビジネスと人権などに関するニュース、制度解説、独自調査を発信しています。記事では出典を明示し、事実関係を確認したうえで、関連する法制度や統計、過去の経緯などを参照しながら、人権上の論点や社会的背景を整理しています。

人権ニュース編集部をフォローする
日本教育
シェアする
タイトルとURLをコピーしました