1.大阪府が、同僚職員へのセクシュアル・ハラスメントを繰り返した都市整備部の61歳職員を減給処分とした。
2.勤務時間中の業務外連絡による職務専念義務違反も認定し、課長級と課長補佐級の監督者2人を厳重注意とした。
3.同部では2025年にも類似する処分があり、処分だけでなく相談経路や再発防止策の検証が課題となる。

大阪府は6月26日、特定の同僚職員にセクシュアル・ハラスメントに該当する言動を繰り返したとして、都市整備部の主査級職員(61歳)を減給10分の1、3か月の懲戒処分とした。府によると、職員は2025年12月に不適切な言動を繰り返したほか、勤務時間中に業務と無関係な連絡を相手方へ送り、計4分10秒間、職務専念義務に違反した。具体的な言動の内容や回数、事案を把握した経緯は公表していない。
監督責任では、都市整備部の課長補佐級職員(63歳)と課長級職員(59歳)の計2人を厳重注意とした。発表資料は、両職員がどのような指導や監督を欠いたのかを示していない。被処分者への減給とは別に管理監督者への措置を講じた点からは、府が行為者個人の問題だけでなく、職場管理上の責任も認めたことが分かる。
大阪府の「職員の懲戒に関する条例」は、相手の意に反すると認識した上で、わいせつな発言や性的な内容の電子メール、身体的接触、つきまといなどを行った場合の標準的な処分を戒告または減給とする。こうした性的な言動を常習的に行った場合は、減給または停職と定めている。複数の非違行為がある場合には、標準より重い処分を選択できる規定もあり、府は今回、セクシュアル・ハラスメントと職務専念義務違反を併せて判断した。
都市整備部では2025年3月にも、同僚職員へのセクシュアル・ハラスメントと勤務時間中の業務外メールを理由に、主査級職員2人がそれぞれ停職3か月となった。1人は特定の同僚に約1年間不適切な言動を繰り返し、職務専念義務違反は計7分35秒間、もう1人は複数の同僚に約1年4か月繰り返し、違反時間は計179分間だった。今回の減給処分との差には、行為の内容や期間、被害の程度など複数の事情が関係した可能性があるが、各発表資料だけでは処分量定の違いまでは判断できない。
セクシュアル・ハラスメントは、職員の尊厳と勤務環境を侵害する問題であり、地方公務員にも男女雇用機会均等法の防止措置が適用される。事業主には、相談体制の整備、事実確認、被害を受けた職員への配慮、行為者への措置、再発防止、プライバシー保護などが課されている。大阪府人事委員会は、職員総合相談センターでセクハラや職場の人間関係に関する相談を受け付けているが、今回の発表には被害職員への配慮や都市整備部で講じる再発防止策の記載がない。大阪府人事課には、2025年3月の類似事案を含め、同部の職場環境や相談経路が実際に機能していたかを点検し、再発防止の内容を職員に明確に示す対応が残されている。
大阪府「職員の処分について」
URL:https://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/fumin/o040030/prs_51265.html
大阪府「職員の懲戒に関する条例」
URL:https://www.pref.osaka.lg.jp/houbun/reiki/reiki_honbun/k201RG00000272.html
大阪府「職員の処分について」(2025年3月21日)
URL:https://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/fumin/o040030/prs_51182.html
大阪府「大阪府職員総合相談センター」
URL:https://www.pref.osaka.lg.jp/o210010/jinji-i/s_center/index.html

