1. 京都市南区で8月7日、映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」の上映会と原作者・五十嵐大さんのトークショーが開かれる。
2. バリアフリー字幕、手話通訳、AIによるリアルタイム字幕のほか、ヒアリングループ席と車いす席を用意する。
3. 定員は200人で参加無料。申込みは6月26日から7月24日まで「京都いつでもコール」で受け付ける。

京都市南区の南区人権文化推進会議は8月7日、京都市立開建高校ホールで「南区人権映画観賞会」を開く。上映作品は、耳のきこえない両親のもとで育った五十嵐大さんの自伝的エッセイを原作とする映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」。上映後には、原作者の五十嵐さんが登壇する特別トークショーも行う。開催時間は午前10時から午後0時30分までで、午前9時に開場する。定員は200人、参加費は無料。申込期間は6月26日から7月24日までとなっている。
作品は、母の「通訳」を日常の一部として育った主人公が、成長する中で周囲から特別視されることへの戸惑いや、家族との距離、自身の居場所に向き合う過程を描く。監督は呉美保さん、主人公役は吉沢亮さん、母親役は、ろう者俳優の忍足亜希子さんが務めた。「コーダ」は、きこえない、またはきこえにくい親を持つ、きこえる子どもを指す。家庭内外の異なる言語や文化に触れながら育つ経験を表す言葉だが、その経験は一様ではない。
人権上の論点は、親の障害だけにあるのではない。きこえる第三者が親と直接やり取りせず、子どもを通訳役として当然視することで、幼いコーダに大人の役割が集中する場合がある。すべてのコーダをヤングケアラーとみなすのは適切ではないが、通訳をほとんど担わない人、肯定的に受け止める人、強い負担を感じる人がいるという違いを保ったまま理解する必要がある。映画に描かれた五十嵐さんの経験も、コーダ全体の典型ではなく、一人の当事者が生きた具体的な経験として捉えることが、当事者像の固定化を避けることにつながる。
会場では、映画にバリアフリー字幕を付け、トークショーには手話通訳とAIによるリアルタイム字幕を用意する。事前申込みにより、ヒアリングループ席と車いす席も利用でき、その他の対応は南区役所地域力推進室まちづくり担当が個別に相談を受ける。障害や情報保障を題材として扱うだけでなく、聴覚や身体の条件にかかわらず参加しやすくする仕組みを会場側が整える点に、この啓発事業の特徴がある。
同会場では、障害者差別解消法や障害に関するマーク、「私たちにできること」を紹介するパネル展示も行う。観賞会は南区人権文化推進会議が主催し、南区役所と南区地域啓発推進協議会が共催する。会場はJR西大路駅から徒歩5分、市バス「九条御前通」停留所から徒歩3分。申込みは「京都いつでもコール」のウェブフォーム、電話、FAXで受け付け、申込者1人につき同伴者2人まで応募できる。ヒアリングループ席や車いす席を希望する場合は、7月24日までに南区役所へ事前に申し込む。
京都市南区役所「南区人権映画観賞会の開催」
URL:https://www.city.kyoto.lg.jp/minami/page/0000354957.html
参考 映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」公式サイト
URL:https://gaga.ne.jp/FutatsunoSekai/about.html
参考 東京人権啓発企業連絡会「『コーダ』についてご存知ですか」
URL:https://www.jinken-net.com/gozonji/knowledge/20241001_4742.html

