
内閣府孤独・孤立対策推進室は4月14日、「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和7年)」の結果を公表した。正式名称は「人々のつながりに関する基礎調査」。全国の満16歳以上の個人2万人を対象に実施し、有効回答数は1万1,873件、有効回答率は59.4%だった。政府が孤独・孤立の全国調査を行うのは、令和3年調査以降、今回で5回目となる。
内閣府は今回、孤独感を二つの方法で尋ねた。まず、「あなたはどの程度、孤独であると感じることがありますか」と、孤独という言葉を使って本人に答えてもらった。その結果、「しばしばある・常にある」は4.5%、「時々ある」は13.7%、「たまにある」は19.5%で、合わせて37.7%となった。令和6年調査と比べると、「時々ある」は15.4%から13.7%に下がり、「決してない」は18.4%から19.6%に上がった。
これとは別に、調査では「孤独」という言葉を使わず、人との関係の中で取り残されている感覚や、付き合いが足りないと感じる頻度も尋ねた。この方法では、強い孤独感に当たる「10~12点」が6.5%、中程度の孤独感に当たる「7~9点」が38.2%だった。孤独を本人にそのまま聞く方法と、周辺的な感覚から測る方法を併用することで、言葉にしにくい孤独感も把握しようとしている。
属性別では、孤独感が「しばしばある・常にある」と回答した割合は、男性5.3%、女性3.7%だった。相談相手が「いない」人では23.4%、気軽に話せる相手が「いない」人では25.0%、同居人が「いない」人では9.8%に上がる。配偶関係では未婚9.0%、離別9.1%で高く、心身の健康状態が「よくない」人では32.9%、経済的な暮らし向きが「大変苦しい」人では14.7%だった。孤独感は年齢だけで説明できるものではなく、相談先、同居、健康、経済状態が重なった場合に強まる傾向が読み取れる。
孤立の状況では、同居していない家族や友人たちと直接会って話すことが「全くない」と答えた人は9.7%だった。社会活動については、「特に参加はしていない」が53.3%で、いずれかの活動に参加している人は45.8%。日常生活に不安や悩みを感じている人のうち、行政機関やNPO等から支援を「受けていない」と答えた人は87.0%に上った。支援を受けていない理由では「支援が必要ではないため」が63.1%で最も高いが、制度や窓口を知らない人、利用に心理的な抵抗がある人が含まれる可能性もある。
今回の調査結果は、孤独・孤立対策を「高齢者の見守り」だけに狭めて扱うことの限界も示している。20代から50代、未婚・離別、失業中、心身の健康状態がよくない人、経済的に苦しい人など、孤独感が高く出る層は複数に分かれる。内閣府孤独・孤立対策推進室が公表した令和7年調査は、相談支援、地域活動、行政機関・NPO等による支援を、年齢別ではなく生活状況別に組み直して検討する材料となる。
内閣府孤独・孤立対策推進室
URL:https://www.cao.go.jp/kodoku_koritsu/torikumi/zenkokuchousa/r7.html

