堺市など、ギャンブル等依存症啓発月間にシンポジウム開催

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堺市はこのほど、大阪府・大阪市と共同で、ギャンブル等依存症問題啓発月間シンポジウム「知ろう!気づこう!依存症 ~ギャンブル等依存のこと~」を2026年5月31日に開催すると発表した。会場は大阪市中央公会堂大集会室で、時間は午後2時から午後4時30分まで。参加費は無料で、定員は先着800人。若年層をはじめとする市民を対象に、ギャンブル等への依存について正しい知識を学ぶ機会として実施される。あわせて、堺市役所本館1階では啓発パネル展示とデジタルサイネージによる情報発信も行う。

シンポジウムは2部構成で、第1部はDJ KOO、エイアイカ・木﨑千聖、もさを。、直田姫奈、山口智広によるトークショー、第2部は阪和いずみ病院の精神科医・角田三穂子氏らによるパネルディスカッションを予定している。司会進行はラジオ関西パーソナリティのタケモトコウジ氏が務める。申込みは2026年5月1日から大阪府の専用ページで受け付け、車いすの利用など配慮が必要な場合は申込時に申し出ることとされている。定員に達し次第締め切りとなるが、定員に満たない場合は当日参加も受け付ける。

ギャンブル等依存症をめぐっては、国のギャンブル等依存症対策基本法により、毎年5月14日から20日までが「ギャンブル等依存症問題啓発週間」と定められている。大阪府ではさらに、大阪府ギャンブル等依存症対策基本条例に基づき、毎年5月を「ギャンブル等依存症問題啓発月間」としている。堺市の発表も、この月間に合わせた啓発事業の一環であり、単なるイベント開催ではなく、依存症への誤解や偏見を減らし、早期相談につなげるための地域的な取組と位置付けられる。

人権の観点から重要なのは、ギャンブル等依存症を本人の意思の弱さや浪費癖として片付けないことである。依存症は「やめたくても、やめられない」状態であり、金銭問題だけでなく、家庭生活、就労、健康、孤立、借金、家族関係などに深刻な影響を及ぼすことがある。厚生労働省の啓発サイトも、依存症からの回復には本人を孤立させない環境づくりが重要であり、非難や叱責ではなく、社会全体の理解が必要だとしている。これは、本人だけでなく家族を含めた支援、相談窓口への接続、地域での偏見防止に関わる福祉課題である。

堺市役所本館1階では、2026年5月8日から13日まで啓発パネル展示を行い、5月1日から31日まではデジタルサイネージによる情報発信も実施する。シンポジウムに参加しない市民にも情報が届くよう、市役所という生活に近い場所で啓発を行う点に実務的な意味がある。ギャンブル等依存症の支援では、本人が相談に至る前に、家族、職場、学校、福祉窓口、医療機関が異変に気付き、適切な相談先を案内できるかが重要となる。今回の取組は、依存症を個人の問題に閉じ込めず、地域の保健福祉施策として理解を広げる契機となる。

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