鳥取県と労働局、商工団体へカスハラ対策要請 10月1日義務化

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この記事のポイント

1.鳥取県と鳥取労働局は9月28日、30日、県内の商工団体にカスタマーハラスメント対策の推進を要請する。
2.2026年10月1日から、改正労働施策総合推進法に基づくカスタマーハラスメント防止措置が事業主の義務となる。
3.正当な苦情や、障害者が合理的配慮を求める行為まで「カスハラ」として排除しないことも制度運用上の重要な区別となる。

カスタマーハラスメントのイメージ画像

法施行直前に商工団体へ要請

鳥取県と鳥取労働局は2026年9月28日と30日、県内の商工団体に対し、カスタマーハラスメント対策を進めるよう要請する。県では商工労働部雇用人材局雇用・働き方政策課、国側では鳥取労働局雇用環境・均等室が担当する。10月1日に事業主の対策義務が施行される直前に、企業への周知を担う商工団体へ働きかける形となる。

2025年に成立した改正労働施策総合推進法を受け、2026年10月1日から、事業主にはカスタマーハラスメントを防止するための雇用管理上の措置が義務付けられる。企業は相談体制、対応方針、発生後の適切な対応などを整備する必要があり、単に「迷惑な客を断る」という接客上の問題から、従業員の就業環境を守る労務管理の問題へ制度上の扱いが変わる。

「苦情=カスハラ」ではない

制度を運用する際に注意したいのは、利用者からの苦情や要求がすべてカスタマーハラスメントになるわけではないことである。厚生労働省の資料では、顧客等からの言動で、要求内容やその実現手段が社会通念上許容される範囲を超え、労働者の就業環境を害することなどが判断要素となる。通常の問い合わせや正当な改善要求まで一律に排除する制度ではない。

とりわけ人権上注意が必要なのが、障害のある利用者との関係である。厚生労働省は、障害者差別の解消や社会的障壁の除去を求めること自体をカスタマーハラスメントとして扱わないよう明示している。例えば、障害者が合理的配慮を求めたという理由だけで「迷惑行為」と判断すれば、カスハラ対策が別の権利侵害につながり得る。

10月1日以降、企業には従業員を守る仕組みと、顧客からの正当な申し出を受け止める仕組みの双方が必要になる。鳥取県と鳥取労働局による商工団体への要請は、制度施行前の周知段階に当たるため、今後は県内企業で相談窓口や対応方針がどの程度整備されたかが実施状況を測る具体的な指標となる。

出典

鳥取県「商工団体へのカスタマーハラスメント対策の取組の推進に係る要請」
URL: http://db.pref.tottori.jp/pressrelease.nsf/webview/C0B88EDF8E5BEE1C49258E72002A8064?OpenDocument

厚生労働省「カスタマーハラスメント対策関係資料」
URL: https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001662580.pdf

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人権ニュース編集部

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