長野県、外国人材セミナー4回 育成就労の申請開始期と重なる実務講座

この記事のポイント

1.長野県が9月から2027年1月まで、外国人材の採用・定着・コンプライアンスを扱う4回のオンライン講座を実施
2.2027年4月施行の育成就労制度を第3回で取り上げ、制度準備が本格化する時期と重なる
3.外国人を「人手」として採用するだけでなく、転籍、労働条件、相談、生活支援まで含む受入体制が企業側の課題となる

長野県のサムネイル

長野県は9月8日から2027年1月28日まで、県内企業・団体向けに「外国人材受け入れはじめての実践セミナー」を4回開催する。初回は外国人雇用と在留資格、10月20日は定着・育成、11月10日は受入実務とコンプライアンス、2027年1月28日はキャリア支援や組織づくりを扱う。各回ともオンラインで、外国人を雇用する企業や日本で働く外国人本人によるトークも組み込む。

特に第3回の「いよいよ開始『育成就労』」は開催時期に意味がある。技能実習制度を発展的に解消して設けられる育成就労制度は2027年4月に施行される。制度目的は従来の技能移転による国際貢献から、「人材育成」と「人材確保」へ明確に変更される。関係法は2024年6月21日に公布されており、2026年には監理支援機関や育成就労計画の申請手続も段階的に動き始めている。

出入国在留管理庁は、育成就労制度の運用開始を2027年4月1日とし、育成就労計画について2026年9月から事前申請を受け付けるスケジュールを示している。したがって11月10日の第3回は、単なる将来制度の紹介ではなく、受入企業が実際の準備に入っている時期の研修となる。

制度変更で見るべきなのは在留資格の名称だけではない。育成就労では、技能実習制度で問題となった転籍の制約を見直し、一定の条件のもとで本人意向による転籍を認める仕組みが設けられる。企業側には、在留手続と雇用契約を適法に処理するだけでなく、外国人本人が技能や日本語能力を高め、職場で相談できる環境を整えることも制度運用上の課題となる。外国人労働者にも日本の労働関係法令は原則として適用されるため、「外国人雇用」と「一般の労務管理」を切り離すことはできない。

長野県の4回構成は、「採用」から始めて「定着」「法令対応」「共生・キャリア」へ進む。実施後には、セミナー参加企業が実際に多言語の労働条件説明や相談体制、育成計画をどこまで整備したかを確認することで、外国人材受入企業マッチング支援デスクの施策効果もより具体的に測れる。

出典

長野県「外国人材受け入れはじめての実践セミナー」
URL:https://www.pref.nagano.lg.jp/rodokoyo/happyou/080817press.html

厚生労働省「外国人育成就労制度について」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/global_cooperation/index_00029.html

出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」
URL:https://www.moj.go.jp/isa/applications/faq/ikusei_qa_00002.html

人権ニュース編集部

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