1.自由人権協会が9月10日、外国人技能実習生・留学生の妊娠・出産をテーマに例会を開く。
2.孤立出産、死産後の刑事事件、勤務先や学校からの排除、在留資格への影響を一体的に扱う。
3.妊娠・出産をめぐる問題は、技能実習制度だけでなく、女性の性と生殖に関する権利、雇用、在留制度が重なる。

公益社団法人自由人権協会(JCLU)は2026年9月10日午後6時15分から、東京都新宿区の四谷スポーツスクエアで「留学生・技能実習生の妊娠・出産をめぐる課題」をテーマに9月例会を開催する。定員40人、資料代500円で、オンライン配信は行わない。
講師は熊本県弁護士会の石黒大貴弁護士と、上智大学総合グローバル学部の田中雅子教授。石黒弁護士は技能実習生の孤立出産事例や強制帰国をめぐる損害賠償請求訴訟を扱い、田中教授は「リプロダクティブ・ジャスティス」の立場から問題を整理する。JCLUは、外国人女性が孤立出産した場合、刑事事件だけでなく、勤務先や留学先からの排除、在留資格喪失、帰国につながる可能性を指摘している。
技能実習生には日本の労働法が適用される。妊娠したことだけを理由に解雇や不利益な取扱いが許されるわけではない。それでも、雇用主や監理団体との力関係、言語、在留資格、来日前の費用負担などが重なると、本人が「妊娠を知られれば働けなくなる」と考え、医療や相談から離れる危険がある。
ここで焦点になるのは、出産後の刑事責任だけではない。孤立出産に至るまで、本人が妊娠相談、医療、福祉、雇用上の権利にアクセスできたのかを遡って検証する必要がある。技能実習制度は育成就労制度へ移行するが、在留制度の名称が変わるだけで妊娠・出産を理由とする排除が解消するとは限らない。9月のJCLU例会は、刑事司法と外国人労働政策、性と生殖に関する権利を別々の問題としてではなく、同じ当事者に重なって作用する制度として検討する場となる。
公益社団法人自由人権協会「留学生・技能実習生の妊娠・出産をめぐる課題」
URL: JCLUの案内ページ
外国人技能実習制度
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