大阪産業大、台湾で日本語教育実習

この記事のポイント

1.大阪産業大学国際学部が、2026年度前期「日本語教育実践2」の台湾実習を報告した。
2.履修生2人が2026年5月10日から17日まで、台湾の台中科技大学で日本語学習者に授業を行った。
3.海外で日本語を学ぶ人への教育実践は、多文化共生や言語を通じた参加機会にも関わる。

大阪産業大学の2026年度前期「日本語教育実践2」の台湾実習

大阪産業大学国際学部は2026年6月30日、2026年度前期科目「日本語教育実践2」の台湾実習について報告した。同科目は、日本語教員養成プログラムの修了を目指す学生が、海外の教育機関で日本語の教壇実習を行うもの。2026年5月10日から17日まで、タン ジン ユエンさんとグエン ティ トムさんの2人が、台湾の台中科技大学で日本語を学ぶ学生を対象に実習を行った。

報告によると、2人は初中級と上級の2クラスで、それぞれ90分の授業を担当した。初中級クラスでは形容詞やオノマトペ、上級クラスでは日本文化や日本の四季の紹介をテーマとし、活動を取り入れた授業を実施した。授業の準備は出発前から進められ、海外の学習者を前にした教壇実習として、教材設計と授業運営の双方を経験する機会となった。

実習では、台中科技大学での授業に加え、大学の社会人クラス、一般の人が日本語を学ぶ日本語教室、国際中学校・高校での日本語授業も見学した。日本語専攻の大学4年生との交流も行われ、夜市を訪れるなど、教室内の授業だけでなく、台湾の学生生活や地域文化に接する日程が組まれた。

人権との関係では、海外における日本語教育を、単なる語学指導としてだけでなく、言語を通じた学習機会、文化理解、相互交流の場として捉える必要がある。日本語を学ぶ人の背景は、進学、就職、地域交流、家族関係、文化的関心など多様であり、教える側には、学習者を一律に扱わず、年齢、習熟度、学習目的に応じて参加しやすい授業をつくる視点が必要となる。今回の実習が初中級と上級を分け、社会人クラスや学校現場の見学を含めていた点は、学習者の置かれた場面の違いを知る機会にもなっている。

日本国内でも、外国人住民への日本語教育は多文化共生施策と接続している。海外で日本語を教える実習は、日本語を母語としない人がどのように言語を学び、どのような場面で日本語を使うのかを、教員養成の段階で具体的に考える契機になる。大阪産業大学国際学部は、2027年4月より、日本語を教える実践力を養う教育実習を行う機関として、文部科学大臣の登録を受けた登録実践研修機関であることも報告している。

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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