1.全国被害者支援ネットワークは、台風15号の影響により犯罪被害者等電話サポートセンターを閉鎖または一時閉鎖する可能性があると告知した。
2.同ネットワークは全国48の被害者支援センターをつなぎ、通常は毎日午前8時から午後9時まで電話相談を受け付けている。
3.犯罪被害者等基本法は必要な支援を「途切れることなく」受けられる施策を基本理念としており、災害時の代替相談経路も支援継続の問題となる。

公益社団法人全国被害者支援ネットワークは、台風15号の影響によって、犯罪被害者等電話サポートセンター(0570-783-554)を閉鎖または一時閉鎖する可能性があると告知した。同センターは通常、午前8時から午後9時まで相談を受け付けている。8月10日時点の告知文には、閉鎖した場合の具体的な時間帯、再開条件、代替の相談経路は記載されていない。
災害時に相談員の安全を確保するため、施設を閉じる判断自体は必要になり得る。そのうえで犯罪被害者支援には別の問題が生じる。警察庁は犯罪被害者等基本法3条3項について、被害を受けてから再び平穏な生活を営めるようになるまで、必要な支援を「途切れることなく」受けられるよう施策を講じるという原則を示している。相談窓口の継続性は、単なるサービス運営上の利便性ではなく、犯罪被害者支援の基本的な制度理念と結び付いている。
全国被害者支援ネットワークは全国48の被害者支援センターを結び、相談、面接、情報提供などにつなぐ体制を運営している。平時には全国共通の電話番号が利用者にとって分かりやすい入口となるが、自然災害でその入口が停止すると、相談者が地域センターなど別の経路を自分で探さなければならない可能性が生じる。被害直後の人や継続支援中の人にとっては、その検索や再説明自体が負担になる場合もある。
今回の告知は情報量が少なく、実際に閉鎖する時間や代替対応は現時点で確認できない。このため記事公開後も状態が変わる可能性が高い。全国被害者支援ネットワークが閉鎖を決定した場合、地域センターへの誘導、ウェブ上の案内、再開時刻の告知などをどのように行うかが確認事項となる。台風15号への一時的対応を、犯罪被害者支援における災害時の業務継続という課題として検証できる事例でもある。
全国被害者支援ネットワーク「台風15号の影響による犯罪被害者等電話サポートセンター閉鎖につきまして」
URL:https://www.nnvs.org/news/post-16754/
警察庁「途切れることのない必要な支援」
URL:https://www.npa.go.jp/hanzaihigai/whitepaper/w-2015/html/zenbun/part1/s1_0_0.html

