1.反貧困ネットワークは9月17日、PARCの田中滋事務局長を招き「カリフォルニアの移民労働政策に学ぶ」を開催する。
2.カリフォルニア州は、移民資格にかかわらず州労働法による賃金や労働条件の保護を受けると明示し、権利行使を理由とする移民当局への通報の脅しなどを禁止している。
3.日本でも労働基準法上、国籍を理由とした労働条件の差別は禁止されるが、在留資格と就労可能範囲の確認が雇用管理に組み込まれており、制度構造は同一ではない。
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一般社団法人反貧困ネットワークは2026年9月17日午後7時から8時30分まで、「反貧困TV『カリフォルニアの移民労働政策に学ぶ』」を開催する。ゲストは特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター(PARC)の田中滋事務局長、進行は反貧困ネットワークの瀬戸大作事務局長。新宿区西早稲田の東京DEWでの会場参加とYouTube配信を併用し、参加費は無料とする。
カリフォルニア州は在留資格と労働法上の保護を切り分け
カリフォルニア州労使関係局は、州の労働法について「移民としての地位にかかわらず、すべての労働者を保護する」と明示している。未払い賃金や労働条件について権利を主張した労働者に対し、解雇や労働時間の削減を行ったり、移民当局への通報をほのめかしたりする報復は禁止されている。労働者が支援を求めても、州労働当局は移民資格を尋ねないとしている。
ここで重要なのは、在留資格をめぐる移民行政と、働いた人に最低限保障される賃金・安全・報復禁止などの労働者保護を切り分けている点である。権利を申し立てれば移民資格を理由に不利益を受けるという恐れが強ければ、法的権利が存在していても実際には行使しにくくなる。
日本にも国籍差別禁止はあるが制度設計は異なる
日本でも、事業主は外国人労働者について、国籍を理由として賃金、労働時間その他の労働条件で差別的取扱いをしてはならない。厚生労働省の外国人雇用管理指針は、外国人労働者が理解できる方法で労働条件を明示することも事業主に示している。ただし、日本では採用時に在留資格上その業務へ従事できるかを確認することも雇用管理に組み込まれている。
したがって、カリフォルニア州の制度をそのまま日本へ移植できるわけではない。比較する価値があるのは、移民政策の是非そのものではなく、在留資格に不安を持つ労働者であっても、未払い賃金や危険な労働、安全衛生、報復について行政へ申し立てられる制度をどう設計するかという点である。9月17日の反貧困TVでは、こうした「権利があること」と「実際に権利を使えること」の差を日本の外国人労働政策と照合することが主要な論点になる。
一般社団法人反貧困ネットワーク「カリフォルニアの移民労働政策に学ぶ」
URL: https://hanhinkonnetwork.org/news/4027/
California Department of Industrial Relations「Worker rights and employer responsibilities」
URL: https://www.ca.gov/departments/91/services/1280/
厚生労働省「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」
URL: https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/gaikokujin13/sisin01.html
外国人労働者
URL: https://jinken-news.com/glossary/foreign-workers/
ディーセント・ワーク
URL: https://jinken-news.com/glossary/decent-work/
