こども性暴力防止法「こまもろう」公式化 12月施行へ広報強化

この記事のポイント

1.こども家庭庁が、事業者マークの「こまもろう」を公式キャラクターとして展開する。
2.一般向け、事業者向け、従事者向けの3種類のリーフレットとポスターを作成した。
3.事業者マークには「認定事業者マーク」と「法定事業者マーク」があり、対象と法的な意味が異なる。

子ども家庭庁のこまもろう

こども家庭庁は2026年7月17日、こども性暴力防止法の事業者マークに使ってきたフクロウの「こまもろう」を公式キャラクターとして展開すると公表した。全身デザインを初めて公開し、同キャラクターを使ったポスターと3種類のリーフレットも作成した。法律は同年12月25日に施行される予定で、施行まで半年を切った段階から制度の認知を広げる狙いがある。

「こまもろう」は、こどもを見守る黒い大きな瞳と、周囲に張り巡らせたアンテナを思わせる尖った頭を特徴とする。名称には「こどもをまもろう」「みんなでまもろう」との意味を込めた。新たな広報物のうち、リーフレットは一般向け、事業者向け、従事者向けの3種類。制度の概要と、それぞれの立場で行う取組を分けて説明する。ポスターには「こどもをまもろう みんなでまもろう」の文言を掲げ、学校、保育園、塾、習い事など、こどもが日々過ごす場所の安全を考える内容とした。

こども性暴力防止法の正式名称は「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律」。2024年6月19日に成立し、同月26日に公布された。学校、認可保育所、認定こども園、児童福祉施設などには法律上の措置義務を課し、学習塾、スポーツクラブ、放課後児童クラブ、認可外保育施設などの民間事業者には、基準を満たした場合に国の認定を受けられる仕組みを設ける。対象事業者は、従事者による児童対象性暴力を防ぐための安全確保措置や、特定性犯罪前科に関する情報の適正管理などに対応する。

事業者マークには2種類ある。学習塾やスポーツクラブなどが国の認定を受けた際に使える「認定事業者マーク」と、学校や認可保育所など義務対象の事業者が使える「法定事業者マーク」だ。公式キャラクター化によって制度を伝えやすくなる反面、保護者やこどもが二つの表示の違いを理解できなければ、マークが示す法的な意味は伝わりにくい。広報では、キャラクターへの親しみだけでなく、どの事業者が義務対象で、どの事業者が任意の認定を取得したのかを明示する必要がある。

性暴力から守られることは、こどもの身体の安全、尊厳、安心して教育や保育を受ける権利に直結する。ただし、マークの掲示そのものが個別施設の安全を無条件に保証するわけではない。事業者による研修、相談・報告の仕組み、事案発生時の対応、犯罪事実確認情報の管理が実際に機能して初めて制度の目的に結び付く。こども家庭庁はポスターと3種類のリーフレットを公式サイトに掲載し、自治体や事業者にも「こまもろう」の活用を広げるとしている。

出典

こども家庭庁「『こども性暴力防止法』事業者マークの『こまもろう』が公式キャラクターに」
URL:https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/36f5fcaa-670a-4b5c-8872-3db9efc4d482/430439f2/20260717_press_36f5fcaa-670a-4b5c-8872-3db9efc4d482_01.pdf

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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