明光ネットワークジャパンがDE&I研修 男性育休や障害理解を社員同士で考える3日間

スポンサーリンク
スポンサーリンク
この記事のポイント

1.明光ネットワークジャパンが10月19日から21日まで「明光ダイバーシティウィーク2026」を開催した。
2.障害理解、育児・介護、男性育休、世代間の価値観などをテーマに講演や社員参加型の対話を実施した。
3.合理的配慮や育児・介護休業法と関連付け、働く人の多様な事情を尊重するための制度とコミュニケーションを考える。

公益財団法人日本ケアフィット教育機構の佐藤雄一郎氏

4回目となるダイバーシティウィーク

株式会社明光ネットワークジャパン(東京都新宿区、代表取締役社長・岡本光太郎)は、2026年10月19日から21日までの3日間、「明光ダイバーシティウィーク2026」を開催した。個別指導塾「明光義塾」を全国展開する同社が、グループ会社の従業員も対象に実施する社内イベントで、2023年に始まり今回が4回目となる。

今回のテーマは「すべての人の可能性をひらく」。障害への理解、育児や介護と仕事の両立、男性の育児休業、世代や立場による価値観の違いなどを取り上げ、外部講師による講演や社員同士のパネルディスカッション、参加型ゲームを実施した。

初日には岡本社長が開会を宣言し、DE&I推進に向けたロードマップを社員に共有した。同社は、多様な背景を持つ社員が力を発揮できる環境づくりを進めていると説明している。

DE&Iと障害理解を結びつける

DE&Iは、Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包摂性)を組み合わせた言葉である。

多様な人が組織に所属しているだけでなく、それぞれが能力を発揮するために必要な機会を得て、活動や意思決定に参加できる環境を目指す考え方を指す。

10月19日には、公益財団法人日本ケアフィット教育機構の佐藤雄一郎氏が「障害を手掛かりに『当たり前』を見直す」と題して講演した。学習塾業界の事例を交え、日常生活や仕事の中で当然と思われている習慣に、無意識の偏りや見えにくい前提が含まれていないかを考えた。

障害をめぐる人権問題では、本人の身体的・精神的な状態に加え、周囲の環境によって不利益が生じる場合がある。

例えば、情報の伝え方が一つしか用意されていない場合や、施設の構造が特定の利用方法を前提としている場合、障害のある人の参加が制限されることがある。こうした環境や制度上の障壁は「社会的障壁」と呼ばれる。

合理的配慮は個別の状況に応じた対応

2024年4月に施行された改正障害者差別解消法では、民間事業者にも合理的配慮の提供が義務付けられた。

合理的配慮とは、障害のある人が社会的障壁の除去を必要としている場合に、本人と建設的な対話を行い、個別の状況に応じて必要かつ合理的な対応を検討する仕組みである。事業者に過重な負担を生じさせない範囲で提供することが基本となる。

教育に関係する事業では、教材の提示方法、説明の仕方、施設の利用方法などが利用上の障壁にならないかを確認することも考えられる。

合理的配慮は、すべての利用者に同一の対応をすることではなく、それぞれの状況に応じて参加機会を確保するための制度である。今回の講演は、こうした法律の考え方を日常のコミュニケーションや組織運営と結びつけて理解する機会となった。

男性育休を取得する人と職場で支える人

10月19日のパネルディスカッションでは、育児、病気、介護などのライフイベントについて、当事者や、ともに働く社員の経験を共有した。

翌20日には「男性育休、本当に現場は回るのか?」をテーマに、育児休業を取得した社員、上司、若手社員が意見を交わした。

男性の育児休業を考える際には、取得者本人の権利だけでなく、休業中の業務の引継ぎや、復職後の働き方も関係する。育児休業を取得する人と職場で働き続ける人の双方が状況を理解できれば、制度の利用に伴う不安を共有しやすくなる。

育児・介護休業法では、男女ともに育児休業を取得できる制度が設けられている。2022年10月には「産後パパ育休」が導入され、2025年10月には、3歳から小学校就学前までの子を養育する労働者を対象とした柔軟な働き方の措置などが施行された。

産後パパ育休は、子の出生後8週間以内に4週間まで取得できる制度で、通常の育児休業とは別に設けられている。柔軟な働き方の措置は、事業主が複数の選択肢を整備し、対象労働者が利用できるようにする制度である。

同社のパネルディスカッションは、こうした制度が実際の職場でどのように利用されるかを、複数の立場から考える内容となった。

価値観の違いを学ぶオンラインゲーム

10月21日には、株式会社クオリアの竹本記子氏が進行を担当し、オンラインで「クロスロード ダイバーシティゲーム」を実施した。

参加者は、さまざまな立場や状況についてYES・NOで回答し、その理由を共有する。同じ問いに対しても、年齢、経験、職務、生活環境などによって判断が分かれることを体験する内容である。

このような対話型の学習は、法律や制度の知識を確認するだけでは扱いにくい、日常的な価値観の違いを考える機会となる。

ただし、個人の価値観が異なることと、差別的な扱いが許されるかどうかは別の問題である。法令に基づいて守られる権利や、ハラスメントを防ぐための基本的なルールは、個人の好き嫌いとは区別して考える必要がある。

社員の経験を職場で共有する取組

明光ネットワークジャパンは、女性活躍や男性育児休業取得の支援を進めるとともに、心理的安全性の高い職場環境を育む方針を示している。

心理的安全性とは、職場の人が意見や疑問を表明したとき、不当に非難されたり不利益を受けたりすることを過度に恐れずに済む状態を指す。意見の一致を意味するのではなく、考え方の違いがあっても対話できる環境に関係する。

明光ダイバーシティウィーク2026では、外部講師による専門的な説明と、社員自身の経験を共有するプログラムを組み合わせた。制度への理解と日常の働き方を結びつける企業内研修の事例となっている。

出典

明光ネットワークジャパン「明光ダイバーシティウィーク2026を開催」
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000340.000071552.html

厚生労働省「育児・介護休業法について」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html

厚生労働省「柔軟な働き方を実現するための措置」
URL:https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/ikuji/flexiblework/

外務省「『ビジネスと人権』に関する行動計画の改定」
URL:https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_03165.html

スポンサーリンク
スポンサーリンク
人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、裁判所、企業、公益団体、国際機関などが公表する一次情報を確認し、差別、子ども、障害者、高齢者、教育、福祉、司法・制度、外国人、ビジネスと人権などに関するニュース、制度解説、独自調査を発信しています。記事では出典を明示し、事実関係を確認したうえで、関連する法制度や統計、過去の経緯などを参照しながら、人権上の論点や社会的背景を整理しています。

人権ニュース編集部をフォローする
ビジネス教育
シェアする
タイトルとURLをコピーしました