奈良県、障害者雇用フォーラム 法定雇用率2.7%時代の「質」

この記事のポイント

1.奈良県は9月4日、企業や就労支援機関などが参加する障害者雇用推進フォーラムを開催する。
2.民間企業の法定雇用率は2026年7月に2.5%から2.7%へ引き上げられた。
3.奈良県が掲げる「雇用の質」は、採用人数だけでなく、職務内容、合理的配慮、職場定着、能力発揮まで含めて障害者雇用を評価する考え方につながる。

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奈良県は2026年9月4日、「奈良県障害者雇用推進フォーラム」を開催する。県内の企業、就労支援機関などが障害者雇用に関する取組事例や課題を共有し、障害のある人が「やりがいをもって働くことができる職場環境」を整えるなど、「雇用の質」を高めることを開催目的としている。

制度面では、2026年7月1日に民間企業の障害者法定雇用率が2.5%から2.7%へ引き上げられた。2025年6月1日時点では、民間企業で雇用される障害者数は過去最高となったものの、当時の法定雇用率2.5%を達成していない企業も半数を超えていた。雇用人数が増えていることと、すべての企業で十分な雇用機会が確保されていることは別の問題である。

法定雇用率は一定数の障害者雇用を企業に促す制度だが、人数だけでは働きやすさを測れない。採用後すぐに離職していないか、本人の能力や希望と仕事内容が合っているか、研修・昇進の機会があるか、障害特性に応じた合理的配慮を利用できるかといった問題が残る。障害者雇用促進法と障害者差別解消法の双方を踏まえると、採用枠を設けるだけでなく、実際に働き続けられる職場環境を整える必要がある。

奈良県のフォーラムには企業だけでなく就労支援機関なども参加する。採用、職場配置、定着支援には複数の機関が関わるため、企業単独では解決しにくい職務設計や支援方法を共有できる。2026年7月の法定雇用率引上げ後、人数合わせの採用に終わるのか、それとも合理的配慮、職務設計、育成、定着まで改善するのか。奈良県が掲げた「雇用の質」を具体的な指標として継続的に検証できるかがフォーラム後の課題となる。

出典

奈良県「奈良県障害者雇用推進フォーラムの開催について」
URL:https://www.pref.nara.lg.jp/n064/p013167.html

厚生労働省「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67490.html

厚生労働省「事業主の方へ 障害者雇用率制度」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/jigyounushi/page10.html

人権ニュース編集部

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